<概要/Course Content Summary>
このゼミは,3年次生以上であれば学年を問わず履修できます。学年合同形式で開講する趣旨は,異なる学習段階にある学生を混在させ,低学年のものは高学年の学生の背中(自分自身の一年後の姿)を見ることができ,高学年のものは低学年の学生をリードしなければならない環境を用意することによって,同学年の学生のみで構成されるゼミに比べて主体的学習の意欲をより一層引き出すことにあります。これに加えて,次年度以降は,一学年ずつメンバーが入れ替わっていくこととなるので,学年間の垣根が取り払われ,ゼミの継続性が維持されることも期待できます。 このゼミは,民法学を対象とし,現代的な課題について受講者一丸となって検討することを考えています。過年度は,福島第一原発事故における被害者救済に関して,関係する民法の規律,具体的な裁判例,特別立法や制度による救済の補完や代替の状況,それら制度の運用上の問題点などについて,調査検討(割り当てられたテーマについての資料収集・検討・口頭報告)を分担しながら,民法を中心とした法状況の解明にチャレンジしました(その成果は,法と政治のディスクールにも掲載されました)。 本年度取り扱う具体的なテーマは,受講生の顔ぶれや人数を勘案しつつ,皆で相談して決定します。損害賠償法の領域で言えば,メディアにおける名誉・プライバシー,インターネットと個人情報保護,医療事故を減らすための法の役割,人身損害賠償における現代的課題(介護費用や社会保険と民事損害賠償),テクノロジー(自動運転やロボット・AI)と法などが挙げられますが,これら現象面のうち,ビジネスに関連するものを企業法務の観点から検討することも面白いかもしれません。何にせよ,集まった受講生とじっくり相談して決めたいと思います。 <2020年度特記事項> この演習は,原則として対面授業でおこないます。ただし,受講生数や個別の事情等を考慮しつつ,全員で相談・合意のうえ,臨機応変に授業形態を変更する可能性があります。
<到達目標/Goals,Aims>
概要に記載したことのほか,受講者が具体的に分担する課題は,制度の歴史,裁判例,立法論,制度運用上の問題の分析検討など種々異なりますが,いずれにしても,関連する情報を的確に収集し,客観的に整理・分析し,検討を加えて結論を提示する能力を獲得することが到達目標です。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(実施回/ Week)
春学期初回
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(内容/ Contents)
オリエンテーション(テーマや進め方の相談)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
春学期第2~15回
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(内容/ Contents)
初回決定事項に従って進める。
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
秋学期初回
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(内容/ Contents)
オリエンテーション(テーマや進め方の相談)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
秋学期第2~15回
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(内容/ Contents)
初回決定事項に従って進める。
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)
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70%
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報告内容と議論への参加度を評価する。
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期末レポート試験・論文
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30%
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文書作成力や,客観的分析・検討能力を評価する。
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