シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10308752-004 

△文献研究(ドイツ語)-4
Research in Documentary Study (German)-4
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  中田 邦博

<概要/Course Content Summary>

ドイツ法は,とりわけ私法の領域では,日本法にとって母法としての意味があり,ドイツ法の歴史や理論,現代的な展開は,今日の日本法の方向性を考えるうえでもきわめて重要な素材を提供してくれている。そこで,本授業では,ドイツ契約法に関する基本的なドイツ語文献を講読することを通じて,ドイツ法への理解を得るとともに,比較法的な観点による検討の方法を学ぶことを通じて,外国文献を購読するための基礎的な能力を養成する。そのために,比較法の第一人者であるHein Koetz教授の契約法(Vertragsrecht,2.Auf.2015 Mohr Siebeck)の第6章「約款」を素材とする。もっとも,受講生と相談したうえでその関心に従って他の文献を検討することも可能である。 
 講読の対象は,私法の文献であるが,それ以外の分野を専攻しようとする学生であっても,外国の法文化への興味があれば,問題なく受講ができるような内容とし,また文献を購読する力が十分に養成されるように配慮する予定である。受講生は,ドイツ語の勉強からしばらく離れていたとしても心配しなくてもよい。とくに学部生に対しては,その能力に応じてドイツ語の基礎的文法についても手ほどきし,十分な配慮のもとで授業を進めることとする。ドイツ語の基礎的な知識にも立ち返るので,ドイツの法文化に関心さえあれば臆することなく受講をしてほしい。 
 また,ドイツ留学等に関心がありドイツ語の勉強を始めようと考えている学生も歓迎する。担当者は,ドイツ学術交流会奨学生(DAAD)としてドイツの大学に留学した経験を生かして,ドイツと日本との学術交流を促進する活動にも携わっている。その関係でドイツでの留学先を案内したり紹介したりすることも可能である。機会があれば,ドイツ人研究者をゲストとして招き,現代的な問題について情報を提供することを考えている。また,上記の購読の対象の文献については必要な部分について複写し提供する予定である。 
 

<到達目標/Goals,Aims>

受講生がドイツ語文献を正確に読み,理解することができるようになることを目標とする。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 第1回  (内容/ Contents) オリエンテーション   (授業時間外の学習/ Assignments) 参考文献を見ておくこと 
(実施回/ Week) 第2回~15回  (内容/ Contents) 文献の講読  (授業時間外の学習/ Assignments) 文献講読のための予習 

受講者との相談によって,とりあげる文献を変更する可能性がある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  50%  報告や翻訳の内容など授業への積極的な関与 
小レポート  50%  報告(翻訳)の内容をまとめたものを作成 

小レポート(翻訳の内容:50%)および授業への積極的な関与(50%)を総合評価する。

<テキスト/Textbook>

Hein Koetz , Vertragsrecht ,  2.Aufl. .   (Mohr Siebeck, 2015) .  ドイツ契約法に関するスタンダードな教科書として人気がある。 

 

受講生には必要な部分についてコピーして配布する。

<参考文献/Reference Book>

ハイン・ケッツ(潮見佳男=中田邦博=松岡久和訳)  『ヨーロッパ契約法』(法律文化社、1999)ヨーロッパ契約法を取り上げた刺激的な教科書。ドイツ契約法も比較法の一部として扱われている。 
 

川角由和=中田邦博=潮見佳男=松岡久和編  『ヨーロッパ私法の展望と日本民法典の現代化』(日本評論社、2016)ヨーロッパ私法の動向を伝える研究書シリーズの最新刊 
 

中田邦博=鹿野菜穂子編  『消費者法の現代化と集団的権利保護』(日本評論社、2016)ヨーロッパおよび日本の消費者法の最新の動向を知ることができる研究書 
 

村上淳一, 守矢 健一 ,ハンス・ペーター・マルチュケ  『ドイツ法入門』9版 (有斐閣、2018)
 

<備考/Remarks>

春学期開講の「文献研究(ドイツ語)-7」とは講読文献の内容が異なる。昨年度の内容とも異なる。 
もっとも,秋学期開講の本文献研究を受講する者は,春学期開講の文献研究(ドイツ語)ー7も受講しておくことが望ましい。, 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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