<概要/Course Content Summary>
本シラバスは,「4年次演習1」と「4年次演習3」の2科目を通して記載しています。 本演習では,倒産法に関する重要判例を分析することによって,企業や個人等の債務者が経済的に破綻したときに,その集団的な債権債務関係をどのように処理していくのか,債権者等の権利保護や債務者の再起更生をどのように実現するのかについて規律する倒産法の主な論点に対する理解を深めることを目的とします。スカイマーク航空会社やビットコイン取引所(マウンドゴックス),第一中央汽船等の最近の著名な倒産判例についても取り上げます。また,相殺権,詐害行為取消権,担保権及び契約の解除(売買契約,労働契約),事業譲渡等,民法,労働法,商法と倒産法が交錯する最新判例を勉強することによって,より深い視野からこれらの実体法を学びます。 各自又は少人数のグループが割り当てられたテーマにつき,参考文献を調べて作成したレジュメに基づいて報告し,全員が議論する形で演習を進めます。 ★3年次からの新規登録を認めます。春学期の「破産法」,秋学期の「民事再生法・会社更生法」を履修することを勧めます。 適宜にゼミコンパなどを行い,ゼミ生との交流を深めたいと思います。
<到達目標/Goals,Aims>
破産法,民事再生法の論点について理解を深めることができるとともに,判例の読み方や考えることの楽しさを学ぶことができます。他の法律分野と倒産法が交錯する問題を勉強することによって,広い視野から民商法,労働法,民事訴訟法等への理解を深めることができます。 適宜に日本国内の専門家,中国,韓国,オーストラリアの法律専門家との懇談の場を設けることによって,実務と外国法の最新の状況を学び,企業法務,金融取引,国際取引にかかわる仕事に欠かせない知識と技能を備えることができます。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
春学期 1
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(内容/ Contents)
ガイダンス,自己紹介,テーマの割り当て
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(授業時間外の学習/ Assignments)
授業時間外には,報告担当者は,資料を収集して,報告のためのレジュメを作成し,他の受講者も,予め必要な資料を読み,議論を行う準備をすることが望ましいです。
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(実施回/ Week)
2~14
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(内容/ Contents)
報告(倒産法に関する判例)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
15
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(内容/ Contents)
全体のまとめ
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
秋学期 15回
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(内容/ Contents)
上記春学期とおおむね同様の進行
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(受講者の状況や希望に基づき,授業の内容や形式を若干調整することがありうる)。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)
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50%
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出席状況,質疑応答。
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クラスで発表など
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50%
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発表の準備状況,レジュメのでき
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<参考文献/Reference Book>
①山本和彦等編『倒産判例インデックス(第3版)』(商事法務・2014年) ②青山善充ほか編 『倒産判例百選(第5版)』 (有斐閣,2013年) ③伊藤眞『破産法・民事再生法(第4版)』(有斐閣・2018) ほか授業時指定
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