シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10307701-146 

△2年次演習(民事訴訟法)-146
Seminar for Sophomore-146
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  演習/Seminar

  川嶋 四郎

<概要/Course Content Summary>

この授業では,日本の裁判制度・民事訴訟手続の全貌について,「法的な救済」の視点から理解することを目的とします。 
私は,これまで,民事裁判が,当事者主導の創造的な民事訴訟過程になるように,研究を重ねてきました。 
裁判制度,とりわけ民事訴訟の手続過程は,いわば原告・被告および裁判所さらには諸種の関係人にとって,一期一会的な出会い,やりとりそして新たな関係形成のフォーラムです。しかも,裁判所は,完全ではないのですが,今のところ,この地上に存在する最も公正な法的救済の創造機関と考えられます。その法的救済過程は,本来,市民にとって,分かりやすく利用しやすく頼りがいのあるものにならねばならず,一定の柔軟な構造をもつがゆえに,多様で創造的な展開の可能性をも秘めています。 
このような法的救済過程によって,両当事者らが,自分たちの手で早期に紛争の核心を明らかにでき,その点に審理の焦点を集中させ,弁護士・裁判官による当事者のサポートを通じて,当事者間における納得形成の手続を実現できるフォーラムとなることを,考えているのです。このような「当事者の手による納得形成」の保障こそが,当事者にとっての手続の充実そのものであり,納得と満足の源泉だと思いますので,その実現のための第一歩として,裁判制度のあり方を,参加学生の皆さんと共に,考えていきたいと思います。 
私は,以前勤務していました,九州大学の法科大学院で,「人間に対する温かい眼差しをもち社会正義を実現できる法律家」の養成に努めてきましたが,法律家を目指す人も,また,そうでない人も,この授業では,社会が複雑化し,価値観が多様化した現代社会にあって,多少とも,「公正な紛争解決手続」を支え実現できる社会人を育成することができればと考えています。しかも,紛争解決手続を学んでいく中で,プロセスの価値を理解し,法的な感性,正義の感覚を,磨いてもらえればと思います。

<到達目標/Goals,Aims>

授業中詳論しますが,上記概要の理解ほか,法学部生としての基礎体力の形成。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1回目  (内容/ Contents) 「法的な救済」,「その手続とは」とは? 
私が,問題提起をします。 
(授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 2回目以降15回まで  (内容/ Contents) 1回目の授業で皆さんの問題関心を聴いた上で,2回目以降の授業内容を組み立てていきたいと考えています。  (授業時間外の学習/ Assignments) 毎回レジュメ作成,テーマに関する予習 

様々な法的救済システムなどについて,参加者の皆さんと共に,考えて行ければと思います。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,発表,グループ作業の成果等)  40%  予習力 
クラスでの発表など  40%  説得力と分りやすさ 
クラスへの貢献度  20%  質問力 

授業中に話します

<テキスト/Textbook>

川嶋四郎=松宮孝明  『レクチャー日本の司法』 (法律文化社、2014)

 

 

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