シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10307701-137 

△2年次演習(西洋政治史)-137
Seminar for Sophomore-137
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  演習/Seminar

  力久 昌幸

<概要/Course Content Summary>

 EUおよびヨーロッパ諸国を中心として,先進国の政治経済に関わる幅広い問題を取り扱います。 
 今年度の授業では,近年,イギリスのEU離脱や移民排斥を訴える右派ポピュリズムの台頭などで不安定化の様相を見せつつあるヨーロッパ政治を,第二次世界大戦後から現在までの70年以上の長い歴史的スパンをたどって検討することにします。 
 第二次大戦後のヨーロッパ諸国は,国家間関係においても国内政治においても「和解」に向けて歩んできました。戦争を引き起こしたフランスとドイツの対立を超越するために,現在のEUにつながる欧州統合という未曾有の実験を成功裏に進める一方で,国内では階級対立を緩和するケインズ主義的福祉国家体制が形成されました。しかしながら,近年,ヨーロッパではユーロ危機や難民危機を契機として,各国の足並みの乱れが顕著になっています。また,国内では自国中心主義を前面に掲げる右派ポピュリズム政党が台頭することにより,国家間対立に拍車をかけているようにも見えます。そこで今年度の授業では,ヨーロッパの現代政治史についてわかりやすく解説したテキストを講読することにより,ヨーロッパ諸国の政治について理解を深めたいと思います。 
 受講者数や授業回数の関係で実施できるかどうかはわかりませんが,できればヨーロッパ政治に限らず,より広く政治一般に関係する問題を取り上げたディベートを実施して,受講者の間で,大学生活のみならず広く社会生活においても有用なコミュニケーション能力の向上をめざしたいと考えています。  
 なお,ゼミ受講者は各自選んだテーマでゼミ論文(8,000字以上)を執筆し,ゼミ終了時までに提出することになります。また,ゼミ論文執筆前に論文テーマに関する報告をしてもらいます。受講者が執筆したゼミ論文をまとめて,授業終了時にゼミ論文集を発行する予定です。  
 ちなみに,例年,受講者数については比較的少人数のゼミになっていますので,教員と受講者の距離が近く,演習テーマについてだけではなく,しばしば最近のヨーロッパ事情などについても気楽な話をしています。また,ゼミ論文に関する指導についても,少人数であることから比較的きめ細やかな指導が可能になっているので,しっかりとした論文を書きたいという要望には十分応えられると思います。

<到達目標/Goals,Aims>

ポピュリズムと民主主義政治について一定の理解を持つようになる。 
内容が明確な報告ができるようになる。  
報告内容に適した質問・意見ができるようになる。  
論旨が明確でかつ読みやすい論文を執筆することができるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イントロダクション  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:授業前にテキストを熟読し,参考文献にあたるなど,あらかじめ事前学習をするようにしてください(1時間程度)。  
復習:テキストや授業の中で紹介された参考文献を参照してください。また,各回の授業テーマに関係する文献・資料を自ら調べて学習するようにしてください(1時間程度)。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 戦後和解体制の確立  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 冷戦の開始  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 繁栄の時代  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 石油危機と低成長  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 新自由主義改革  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 冷戦後の世界  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) グローバル化の進展  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ヨーロッパの現在  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) ゼミ論文報告(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:授業前に報告テーマに関して事前学習をするようにしてください(1時間程度)。 
復習:報告の中で紹介された参考文献を参照してください。また,各回の報告テーマに関係する文献・資料を自ら調べて学習するようにしてください(1時間程度)。 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) ゼミ論文報告(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) ゼミ論文報告(3)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) ゼミ論文報告(4)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) ゼミ論文報告(5)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) ゼミ論文報告(6)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 

 学期中,1人2回程度,テキストや自分の研究内容について授業の中で報告することになります。そのために授業時間外の学習として,報告者はテキストにもとづく報告や個人報告についてしっかりと準備をしてください。また,報告者以外の受講者についても,テキストをしっかりと読み込んだうえで,必要に応じて参考文献などにあたって報告内容に関する知識を得るようにしてください。ゼミ終了時までに提出することになっているゼミ論文の執筆には,資料収集から情報整理,そして,実際に論文執筆に至るまで授業時間以外に相当の時間と労力が必要となりますので,十分な心構えを持ってゼミ論文に取り組むようにしてください。なお,受講者の要望により,授業計画を若干変更する可能性があります。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  40%  出席 
ゼミ論文  20%  論旨の明確さ,文章の読みやすさ 
ゼミ発表など  20%  報告内容の明確さ  
ゼミへの貢献度  20%  質問・意見などディスカッションへの積極的参加  

<テキスト/Textbook>

松尾秀哉  『ヨーロッパ現代史』 (筑摩書房、2019) ISBN:9784480072221 

 

受講者は授業開始までに各自テキストを用意してください。

<参考文献/Reference Book>

授業の中で適宜紹介します。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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