<概要/Course Content Summary>
近年の国際関係の重要な問題をとりあげ,ディベートをおこなう。ディベートは,国際的現象を理解し,自分なりの考えを築き,また多様な考えを知るための手がかりになり,入門的な方法として適切だと思われる。なお,ディベートを行った経験がない受講生も想定し,初歩な段階から次第に本格的なディベートへと誘導してゆく。ディベートでは,ただ自説を訴えるのではなく,担当者間で協力して緻密な調査を行い,客観的・論理的な議論を作成し,それを説得的にプレゼンできるようにする。 まず,初歩的な作業として,ディベート・チーム毎に(1)特定の国際問題をめぐる日本の立場について,そのメリットとデメリットを検討し,自由に指摘し合う。また,(2)その根拠となる歴史的・統計的な事実,他の国々の対応,国際的動向,さらには国際関係の理論に基づく考え方について,協力して資料を探し,主張を組み立ててゆく。その上で,実際にディベートを実施する。ディベートは,一定のメソッドに基づいて実施し,(a)立論,(b)反対尋問,(c)反駁,(d)最終弁論という展開を辿る。最後に,ディベーター以外の参加者がレフェリーとなって,ディベートの勝敗を判定する。 ディベートのテーマには,近年の国際関係の重要な問題のうち,日本が直面している争点を幅広く取り上げる。例えば,北朝鮮による核開発への対応,台頭する中国への対応,発展途上国に対する援助,外国人労働者の導入,地球環境問題への対応などをめぐる争点である。 また,受講者の希望に応じて,他大学との合同ディベートや政府・国際機関・マスメディア等への見学などを含めて,イベントも実施する。受講にあたっては,国際関係入門を履修していることが望ましいが,条件ではない。
<到達目標/Goals,Aims>
1.ディベートを通じて,国際関係の様々な問題について基本的な知識や考察方法を獲得し,自分の考えを築けるようにする。 2.ディベートを通じて,国際的現象を客観的,分析的に論じられるようにする。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
1.
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(内容/ Contents)
オリエンテーション(演習の活動内容,ディベートに関する説明)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
配布資料を読み,自分の担当すべきテーマを検討する。
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(実施回/ Week)
2.
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(内容/ Contents)
ディベート・テーマの解説,ディベート・メンバーの決定
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(授業時間外の学習/ Assignments)
ディベート・チーム毎に調査・検討のスケジュールを作成する。
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(実施回/ Week)
3~14.
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(内容/ Contents)
ディベート(毎週,異なるテーマについてディベートを実施する)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
ディベートに備えて,チーム毎に立論の作成,反駁等の準備作業を進める。
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(実施回/ Week)
15.
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(内容/ Contents)
まとめ
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席,グループ作業の成果等)
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70%
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出席状況,議論への参加状況。
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クラスで発表など
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30%
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ディベートにおける議論。
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担当するディベート・テーマに関して,事前に十分な調査をし,論理的な主張を展開できたかどうか。
<参考文献/Reference Book>
講義中に多数の文献や情報を紹介する。
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