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※学期中に内容が変更になることがあります。 | |||||
2020年度
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<概要/Course Content Summary> 近代から現代にいたるまでの政治と宗教の関係を政治思想史の観点から講義する。特に信教の自由や政教分離に至る政治史と政治思想をドイツ,フランス,イギリス,アメリカの順に講義する。政教関係においては,政治と宗教が結びつくことによって,宗教の純粋性が脅かされると同時に,国家権力が宗教によって神聖化されるという事態が生じた。政治と宗教の一体性は,国家教会主義という形態をとることもあれば,教会国家主義(theocracy)という形態をとることもある。こうした政教一致体制から政教分離への形成過程は,一方において「寛容」に基づく国家秩序の再構築の試みであると同時に,腐敗した教会を克服し,宗教の純粋性を達成する試みでもあった。したがって,政教分離は,おおざっぱに言って,宗教に敵対的で,宗教を個人の私的領域にとどめようとするフランス的なライシテ(世俗主義)の方向と,宗教に好意的で,政教分離を前提とした上で,宗教の精神や活力を個人の魂の救いの領域のみならず,公的な領域においても生かそうとするアメリカ的な方向が存在する。本講義は,特に後者の立場に依拠して主なう。政治にとって宗教がはたすべき積極的な役割があるとすれば,どのような政治と宗教の関係が望ましいのか。こうした問題意識を持ちつつ授業では,近・現代の政治思想家を中心に政教関係の視点から講義する。その意味において,本授業は,前期の「政治思想の源流」の続編である。 <到達目標/Goals,Aims> 学生が第一に,西洋と日本における近代から現代にいたるまでの政教一致から政教分離への歴史の変遷とその原因を把握し,第二に,現在の西欧諸国における政治と宗教の多様な形態を理解し,そして第三に宗教の公的な役割の是非について議論できるようにする。同時に,思想家の宗教観にも迫ることにする。 <授業計画/Schedule>
場合によっては,授業計画を変更する可能性あり。 <成績評価基準/Evaluation Criteria>
積極的に授業に取り組み,レポートの課題に取り組むと同時に,政教分離の歴史的流れを理解する。 <テキスト/Textbook>
<参考文献/Reference Book>
他に宮田光雄『国家と宗教』(岩波書店),マーク・リラ『神と国家の政治哲学』(NTT出版),古賀編『政治概念の歴史的展開』(第五巻)所収の「政治と宗教」の項を参照。 <備考/Remarks> 政治思想史,並びに政治と宗教に関心を持つ学生の積極的な参加を期待する。 |
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