シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10307610 

△中東地域研究
Area Studies on the Middle East
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  北澤 義之

<概要/Course Content Summary>

中東地域の政治の特徴を,域内の諸国家の特徴と相互関係から検討していきます。一言で「中東」と呼ばれる地域は,主要な言語・文化に注目すると更にトルコ,イラン,アラブと分れますが,トルコとイランが一国を形成しているのに対し,アラブは20余りの諸独立国家群を形成しています。本講義ではこのアラブ諸国の「分裂」や「統合」をめぐる国際関係を,(1)イラン・トルコなどの域内「異文化」国家との関係,(2)アラブ諸国相互の関係,そして(3)中東地域外のアメリカなどの主要勢力との関係,から整理します。これらの国際関係において,特にアラブナショナリズム,パレスチナ問題,イスラーム政治組織,などがどのような位置を占めるのかに注目していきます。

<到達目標/Goals,Aims>

中東諸国の歴史的背景と現状の基本的な知識を習得し,中東の政治情勢を問題系列ごとに把握し,それぞれ5分程度で説明できるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) はじめに:中東の現状概観,中東地域概念の意義  (授業時間外の学習/ Assignments) 新聞などで中東の現状をみて,関心事項を整理しておく 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 中東の国家と社会  (授業時間外の学習/ Assignments) 中東概念の生成についての歴史の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 域内関係(1)―1(言語文化圏モデル)  (授業時間外の学習/ Assignments) 中東の文化的多様性の概容についての復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 域内関係(1)―2(トルコ,イラン,アラブ関係)  (授業時間外の学習/ Assignments) トルコ,イラン,アラブの相互関係とイスラエル登場後の変化についての復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 域内関係(2)―1(東地中海のアラブ諸国概要)  (授業時間外の学習/ Assignments) レバノンとシリアの歴史的共通性と相互関係についての復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 域内関係(2)―2(東地中海の国際関係)  (授業時間外の学習/ Assignments) パレスチナとヨルダンとイスラエルの歴史的相関性についての復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 域内関係(2)―3(東地中海諸国とパレスチナ問題)  (授業時間外の学習/ Assignments) イラクの域内関係に関する影響の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 域内関係(2)―4(エジプトと東地中海の国際関係)  (授業時間外の学習/ Assignments) エジプトのアラブナショナリズムにおける役割の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 域内関係(3)―1(アラビア半島のアラブ諸国) 
小テスト実施 
(授業時間外の学習/ Assignments) アラビア半島諸国の相互関係に関する復習 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 域内関係(3)―2(アラビア半島の国際関係)  (授業時間外の学習/ Assignments) GCCの発展と変貌をめぐる域内関係の復習 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 域内関係(4)(北アフリカの国際関係の概要)  (授業時間外の学習/ Assignments) AMUの域内関係と他のアラブ地域との関係性についての復習 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 中東と国際関係(1)(域外大国との関係)  (授業時間外の学習/ Assignments) 英国を中心とする西欧諸国と中東諸国の歴史的関係の復習 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 中東と国際関係(2)(対米関係)  (授業時間外の学習/ Assignments) 第二次大戦後の米国とイスラエル,アラブ諸国の関係の復習 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 中東の懸案事項 地域再編成  (授業時間外の学習/ Assignments) アラブという地域概念の変貌と今後の課題・可能性に関する復習 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 中東の懸案事項 イスラームと政治  (授業時間外の学習/ Assignments) 国内・域内・国際社会におけるイスラームの政治的表象についての復習 

授業時間外の学習に関しては,当該授業のレジュメを一読し,疑問点を整理しておくことと,中東関連の報道にできる限り目を通しておくことを求めます。 
 中東の現状で大きな変動があった場合,学生と相談の上,その問題の解説に時間を使う場合もあります。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

ミニッツペーパーの記入  30%  中東の基礎的政治問題の知識の習得 
期末レポート  70%  中東の域内関係の理解 

ミニッツペーパーは,当該事象の中東政治全体における位置づけの理解を主に見ます。ミニッツペーパーの提出は不定期に実施されますので,正当な理由による欠席の予定がある受講生は事前の届け出が求められます。また,期末レポートは,まず先入観を排して,中東政治をめぐる一つのテーマにどのように複眼的で柔軟な理解ができているか,そして資料の調査状況や文章表現などレポート作成上の基本的ルールが守られているかにも注目します。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
190 41.1 26.8 10.0 14.7 7.4 0.0 2.8

<テキスト/Textbook>

  特に使用しません。プリントを配布します。 

 

<参考文献/Reference Book>

北澤義之  『アラブ連盟-ナショナリズムとイスラームの交錯-』(2014) 山川出版 ISBN:9784634474826 授業中に指示します。 
 

アラブ連盟の歴史を通して,アラブ諸国間の関係の進展を整理しており,特にパレスチナ問題,湾岸問題を中心に理解する参考になります。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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