シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10307605 

△国際開発協力論
International Development
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  林田 秀樹

<概要/Course Content Summary>

人間の社会にとって,なぜ「開発」が必要とされるのか。途上国に対する先進国からの「開発協力」が制度化され様々な機関が設立されてきた背景には,どのような歴史的・経済的ダイナミズムがはたらいていたのか。そして,それらの機関はどのような役割を果たしてきたのか。本講義では,そうした問題について,現存する主要な国際開発関係の機構に焦点を当てて論じる。また,アジア,日本に引きつけて身近な問題として開発に関する諸問題について考えていく。  
  
上記の諸問題に関してしっかりした事実認識をもち,開発あるいは開発協力という営みを通じて私たちが目指すべき社会像について考えをめぐらす契機となること,そのための基本的な概念や機構についての知識を身につける場となることが,本講義の目的である。

<到達目標/Goals,Aims>

1)開発・開発協力は何のために行われるのか,具体的にどのようなかたちをとるのか,何によってその達成度を測られるのかについて基礎的な知識を身につけること。  
2)現在,国際社会が抱えている開発課題とはどのようなものか,主に国際機関はその課題にどのように取組んでいるのかについて,基本的な認識を培うこと。  
3)日本という国あるいは日本に居住する市民が国内外の開発課題に対して果たすべき役割とは何かについて,自分なりの考えをもてるようになること。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 1)授業ガイダンス(オンライン授業の進め方と評価方法) 
2)「開発」とは何か 
 :言葉の成立ちから開発という営為の意味を考える 
(授業時間外の学習/ Assignments) 授業中に指示する文献の学習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 「国際開発」の淵源(1) 
:「他国の開発」が問題とされてきた歴史的経緯について考える 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 「国際開発」の淵源(2) 
:「他国の開発」が問題とされてきた歴史的経緯について考える 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 国際開発協力の一般機構(1) 
:ブレトンウッズ体制と世界銀行 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 国際開発協力の一般機構(2) 
:戦後欧州復興と経済協力開発機構(OECD) 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 国際開発協力の一般機構(3) 
:OECD開発援助委員会(DAC)と政府開発援助(ODA) 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 国際開発協力の一般機構(4)  
:国連経済社会理事会(ECOSOC)と開発関連諸機関 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 国際開発協力の一般機構(5)  
:国連開発計画(UNDP)の活動-MDGsからSDGsへ- 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 国際開発協力の地域機構(1)  
:国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)とアジア開発銀行(ADB)  
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 地域協力機構と開発(1)  
:世界の地域協力機構と東南アジア諸国連合(ASEAN) 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 地域協力機構と開発(2)  
:ASEANの域外諸国・地域との協力枠組 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 地域協力機構と開発(3)  
:ASEAN経済共同体(AEC)の開発課題 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 日本の国際開発協力  
:政府開発援助と対外金融協力  
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 市民レベルの国際協力-いくつかの事例-   (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) まとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 自分なりの「まとめ」をする 

オンライン(オンデマンド方式)で授業を進めます。毎回の授業に関する質問やコメントを,DUETメッセージへの回答で送ってもらうようにし,そのなかで良い質問をいくつか選択して次回授業時にそれに回答することで,受講生の皆さんとのコミュニケーションを担保したいと思います。受講生同士のコミュニケーションも,何らかの方法で行えるようにしたいと思いますが,受講生の数によっては不可能な場合もありますので了解してください。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席)  40%  毎回の授業に関する質問やコメントを,DUETメッセージへの回答で送ってもらうようにし,その内容で受講態度を評価する。全体で40%となるよう配点する。 
期末レポート試験  60%  講義の内容に関連して自由にテーマを設定し,レポートを提出してもらう。詳しい方法等については,初回授業時のガイダンスで説明する。 

レポート課題についての詳しい説明はガイダンス時に行うので,第1回の授業は特に注意して受講すること。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
116 56.0 16.4 3.4 2.6 21.6 0.0 2.8

<テキスト/Textbook>

  第3版  ISBN:9784641184220 

 

<参考文献/Reference Book>

加藤剛  『「開発」概念の生成をめぐって-初源から植民地主義の時代まで-』(2017)『アジア・アフリカ地域研究』13(2),pp.112-147 
 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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