<概要/Course Content Summary>
この講義は,実定法科目を一通り勉強した学生を対象として,「法と社会」の講義内容を踏まえつつ,法哲学の重要問題を解説することを目的としています。法哲学とは,法理学ないし法理論と呼ばれている学問であり,今日の法,法学,および法実践が抱えている基本的問題を様々な角度から掘り下げて考えてみようとするものです。具体的には,(1)法とは何か,(2)法の実現すべき価値は何か,および(3)正しい法解釈は存在するか,といった問題を取りあげます。 本講義では,(2)を中心に講義を行いますが,とくに「正義・自由・平等」に関する根本的問題を意識しながら解説します。その上で,現代法哲学が現代の日本法に与える示唆について考察を加える予定です。 なお,本講義を履修する上で,履修を終えておくべき科目や,履修済みまたは平行して履修すべき科目はありません。 * e-classで資料を配付します。初回の講義までに各自でダウンロードしておいて下さい。
<到達目標/Goals,Aims>
法とは何か,法の実現すべき価値は何か,正しい法解釈は存在するかについて深く思索し,実定法学を学ぶうえでの基礎を身につける。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
1
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(内容/ Contents)
はじめに 「現代法哲学の展開」を学ぶために
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(授業時間外の学習/ Assignments)
e-classで資料を配付します。初回の講義までに各自でダウンロードしておいて下さい。
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(実施回/ Week)
2
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(内容/ Contents)
法と正義の問題
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(授業時間外の学習/ Assignments)
教科書の該当箇所を予習しておいて下さい。(以下同じ)
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(実施回/ Week)
3
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(内容/ Contents)
正義観念の多様性(1):多様な正義観念の整理
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
4
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(内容/ Contents)
正義観念の多様性(2):手続的正義と実質的正義
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
5
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(内容/ Contents)
正義観念の多様性(3):実質的正義と価値の客観性・相対性
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
6
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(内容/ Contents)
ロールズの正義論(1):「公正としての正義」論
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
7
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(内容/ Contents)
ロールズの正義論(2):正義原理の正当化
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
8
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(内容/ Contents)
ロールズの正義論(3):正義の二原理
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
9
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(内容/ Contents)
ロールズの正義論(4):政治的リベラリズム
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
10
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(内容/ Contents)
リベラリズムとリバタリアニズム
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
11
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(内容/ Contents)
共同体論のリベラリズム批判
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
12
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(内容/ Contents)
ロールズの国際正義論
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
13
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(内容/ Contents)
バーリンの自由論(1):二つの自由概念
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
14
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(内容/ Contents)
バーリンの自由論(2):価値多元論
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
15
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(内容/ Contents)
講義のまとめ 「現代法哲学の展開」と現代の日本法
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(授業時間外の学習/ Assignments)
教科書,配付資料およびノートを利用して,講義の全体を復習しておいて下さい。
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シラバスに記載されている順序で,各テーマについて説明する予定です。テキストのなかで,次回のテーマに関係する部分を読んでおいてください。また必要があれば,授業のなかで,授業時間外の学習について説明する予定です。 なお,講義の進行具合によって,授業計画を変更する可能性があります。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点に関する問題
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30%
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音声を載せたパワーポイントを視聴しているかを確認する問題です。出題方法,解答方法,解答の提出方法については別途アナウンスします。
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期末レポート試験
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70%
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講義の全範囲について,内容をしっかり理解できているかを確認する試験です。論題,執筆要領,提出方法については別途アナウンスします。
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<成績評価結果/Results of assessment>
成績評価の見方について/Notes for assessment
登録者数 |
成績評価(%) |
評点 平均値 |
備考
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A |
B |
C |
D |
F |
他 |
536 |
16.4 |
33.6 |
38.2 |
5.4 |
6.3 |
0.0 |
2.5 |
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<テキスト/Textbook>
深田 三徳・濱 真一郎編著 『よくわかる法哲学・法思想〔第2版〕』 (ミネルヴァ書房、2015)
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<参考文献/Reference Book>
講義中に指示します。
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