シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10306959-137 

△3年次演習2(西洋政治史)-137
Seminar for Juniors 2-137
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  演習/Seminar

  力久 昌幸

<概要/Course Content Summary>

 このクラスは,3年次演習からの新規登録を認めます。 
 欧州統合およびイギリスを中心として,ヨーロッパ政治に関する諸問題を取り扱います。  
 今年度の授業では,ヨーロッパ政治について理解を深めるために,イギリス,フランス,ドイツなど主要国だけでなく,西欧,北欧,中欧,東欧,周縁国に加えてEUも視野に入れたヨーロッパ政治の全体像について,わかりやすく解説したテキストを講読します。 
 近年のヨーロッパは大きな動揺を経験しています。世界金融危機に続くユーロ危機がヨーロッパ経済に大きな打撃を与えた一方で,シリア内戦などによって大量の難民がヨーロッパに押し寄せたことで反イスラム運動が登場して大きな政治的亀裂が発生しました。イギリスのEU離脱,フランスやドイツにおける排外主義の台頭に示されたポピュリズムの波は,西欧諸国だけでなく,南欧から中欧,東欧,そして,豊かな福祉国家で知られる北欧の諸国にまで広がっています。まさにヨーロッパ政治は混迷状況にある,と言ってもよいのかもしれません。 
 しかし,一方で,ヨーロッパでは民主主義が健在であり,基本的人権が保障されていることも以前と変わりありません。また,既成政党はポピュリズム政党の台頭を傍観しているわけではありませんし,反イスラム運動に対抗する市民運動も拡大しています。では,ヨーロッパ政治において何が変わり,何が変わっていないのか,ヨーロッパ政治を包括的に取り上げたテキストを講読することにより,受講者とともに考えていきたいと思います。 
 テキストを講読した後にそれぞれ個人報告を行うことになりますが,その具体的なテーマについては,基本的に受講者の問題関心に沿ったものを取り上げることにします。また,受講者数や授業回数の関係で毎学期必ず実施できるかどうかはわかりませんが,できればヨーロッパ政治に限らず,より広く政治一般に関係する問題を取り上げて,ゼミ受講者の間でディベートを実施したいと考えています。ディベートを通じて,受講者の間で,大学生活のみならず広く社会生活においても有用なコミュニケーション能力の向上をめざしたいと考えています。 
 なお,ゼミ受講者は各自選んだヨーロッパ政治に関連するテーマでゼミ論文(10,000字以上)を執筆し,ゼミ終了時までに提出することになります。また,ゼミ論文執筆前に論文テーマに関する報告をしてもらいます。受講者が執筆したゼミ論文をまとめて,授業終了時にゼミ論文集を発行する予定です。

<到達目標/Goals,Aims>

ヨーロッパ政治について,各国の政治状況のみならず,ヨーロッパ全体を通じた政治動向について,一定の理解を持つことができるようになる。  
内容が明確な報告ができるようになる。 
報告内容に適した質問・意見ができるようになる。 
論旨が明確でかつ読みやすい論文を執筆することができるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イントロダクション  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:授業前にテキストを熟読し,参考文献にあたるなど,あらかじめ事前学習をするようにしてください(1時間程度)。  
復習:テキストや授業の中で紹介された参考文献を参照してください。また,各回の授業テーマに関係する文献・資料を自ら調べて学習するようにしてください(1時間程度)。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 新時代を迎えたヨーロッパ  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 西欧諸国  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 南欧諸国  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 北欧諸国  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 中欧諸国  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 東欧諸国  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 旧ソ連諸国  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) EUとヨーロッパの将来  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 個人報告(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:授業前に報告テーマに関して事前学習をするようにしてください(1時間程度)。 
復習:報告の中で紹介された参考文献を参照してください。また,各回の報告テーマに関係する文献・資料を自ら調べて学習するようにしてください(1時間程度)。 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 個人報告(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 個人報告(3)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 個人報告(4)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 個人報告(5)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 個人報告(6)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 16~30※秋学期  (内容/ Contents) ゼミ論文報告,ディベートなど  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 

 学期中,1人2回程度,テキストや自分の研究内容について授業の中で報告することになります。そのために授業時間外の学習として,報告者はテキストにもとづく報告や個人報告についてしっかりと準備をしてください。また,報告者以外の受講者についても,テキストをしっかりと読み込んだうえで,必要に応じて参考文献などにあたって報告内容に関する知識を得るようにしてください。なお,授業終了時までに提出することになっているゼミ論文の執筆には,資料収集から情報整理,そして,実際に論文執筆に至るまで授業時間以外に相当の時間と労力が必要となりますので,十分な心構えを持ってゼミ論文に取り組むようにしてください。なお,受講者の要望により,授業計画を若干変更する可能性があります。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  40%  出席 
ゼミ論文  20%  論旨の明確さ,文章の読みやすさ 
ゼミでの発表など  20%  報告内容の明確さ  
ゼミへの貢献度  20%  質問・意見などディスカッションへの積極的参加  

<テキスト/Textbook>

松尾秀哉・近藤康史・近藤正基・溝口修平(編)  『教養としてのヨーロッパ政治』 (ミネルヴァ書房、2019) ISBN:9784623086412 

 

受講者は授業開始までに各自テキストを用意してください。

<参考文献/Reference Book>

授業の中で適宜紹介します。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
Copyright(C) 2020 Doshisha University All Rights Reserved. 無断転載を禁止します。