シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10306959-127 

△3年次演習2(経済法)-127
Seminar for Juniors 2-127
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  演習/Seminar

  瀬領 真悟

<概要/Course Content Summary>

~企業の不公正行為ってどういうものですか?独禁法の世界の探訪~ 
  
 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下,独禁法)の主要判決・審決を取り上げて研究します。 
 
 独禁法は,次のような事柄に関わる制度や問題処理の上で重要な法律です。新刊書・雑誌の定価販売制度(なぜ,これらは定価販売で値引きがないのでしょう?家電製品などは店毎に値段が違い,値引き交渉ができますよね。),大手建設会社による公共工事の入札談合事件や公務員が関与する官製談合事件,食品やブランド品産地の虚偽表示問題。 
 
 グループ(受講生数次第で規模等は考えます)毎に設定した事件について,担当グループが作成したレジュメ・資料等に基づき全参加者の前で報告してもらい,参加者全員で議論を行います。 
  
 3年次になるとキャリア選択やキャリア設計上,学習がどのように役立つのかも明確に意識されてくると思います。独禁法の関連性を例としてあげておきます。独禁法は,経済法とも呼ばれ,企業の世界では知っておかねばならない重要な法律の一つです。就職活動の面接でも話題となることもあるようです。新司法試験の選択科目の一つになっていますので,法科大学院進学や法曹への道を視野に入れる方も勉強してみるとよいかもしれません。官製談合などというと公務員志望の方にも関連するかもしれません。他にも身近で発生する各種問題やグローバルな問題が関連します(消費者問題,国際取引に関わる問題など)。 
  
 他大学との交流や飲み会・ゼミ旅行なども行います。 
 
 他大学との交流の輪を広げる機会があることも本演習の大きな特徴で,貴重な経験です(各種情報交換等もあるようです)。早稲田大学・立命館大学経済法ゼミとの討論会・飲み会・共同観光を続けており,例年秋学期に討論会を開催しています。秋学期の学習は,開催される討論会への参加に向けての準備作業も兼ねたものを含みます。後で提示してあるように講義計画を立ててありますが,参加者と相談の上で変更する可能性もあるので,その点も留意してください。 
 
 ゼミ内レクレーションとしてゼミ旅行やコンパ・縦コンも行います。親睦を深めるために貴重ですから,活発な開催を希望しています。ゼミの雰囲気を知りたい方は,ネットワーク法学部にゼミ参加者の感想等を掲載していますので,参照してください。 
 
 本ゼミは3年次からの登録を認めています。

<到達目標/Goals,Aims>

 独禁法関連事件を研究し,具体的事件処理の中で現れる独禁法解釈の意義や内容を適切に理解し説明できるようになること。この理解に基づき市場経済における競争政策や法の意義や関係についてより深い思索ができるようになること。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 演習1 
(実施回/ Week) 1回  (内容/ Contents) オリエンテーション(自己紹介・学生カード記入,班分け,演習運営方法,資料・データベースについて)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト・事前配付資料・審判決原文の事前通読(以下同様) 
(実施回/ Week) 2~15回  (内容/ Contents) 独禁法の概要の把握及び事例研究(テーマ毎に関連する独禁法の主要規制や執行制度を把握した上で,事例の検討を通じて法の理解を深める。報告担当班による報告及び参加者全員による意見交換・議論)。また早稲田大学のゼミとの合同ゼミのために特定問題研究を行う。  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 演習2 
(実施回/ Week) 1~15回  (内容/ Contents) 演習1と同様の事例研究。早稲田大学・立命館大学経済法ゼミとのゼミ交流(11月中に開催予定)のための問題検討。  (授業時間外の学習/ Assignments)  

 第1回目にオリエンテーションを予定していますが,これについては参加者との事前調整で報告に変更する可能性があります。 
 
 扱うテーマについては演習参加者と相談の上決定します。過去には次のようなものが取り上げられました。(1)入札談合に関わる事件,(2)価格引き上げ等のカルテル事件,(3)化粧品の販売方法の制限や違法な定価販売等の不公正な取引方法事件(資生堂事件,ソニーコンピュータエンターテイメント事件等)。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,発表,グループ作業の成果等)  100%   
特記事項    平常点評価が100%となりますので,原則として欠席は認めません(マイナス評価となります)。担当部分の報告と,演習での発言等を重視しますので,担当者は十分に準備した報告を行い,それ以外の者も自主的な学習を行った上で,演習での積極的な議論を行うことが求められます。 

<テキスト/Textbook>

金井・泉水・武田編  『経済法判例・審決百選[第2版]』 (有斐閣、2017)

 

<参考文献/Reference Book>

演習冒頭時及び演習中に指示します。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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