<概要/Course Content Summary>
春学期は,知的財産法の基本問題に関して,班ごとに割り当てたテーマ(判例研究や事例問題の研究)につき,レジュメを配布して報告してもらい,討論することにより,知的財産制度の本質,理念を理解することを目指します。現実の紛争において争われる,一見,複雑で細かな法制度の問題も,突き詰めれば,知的財産制度全体の根底を流れる大きな思想の表れです。そうした制度趣旨を学ぶと同時に,具体的な事件と抽象的な制度趣旨の間の関係を見抜く力をつけていきたいと思います。また,パワーポイントを用いた分かりやすい報告ができるようになることも目指します。 夏休み前に,各人の関心に応じたテーマを選んでグループに分かれ,秋学期はこのテーマについて調査,研究し,共同研究論文を作成することにより,チームワークによる立案,計画の進め方や,論文作成作法の修得をめざします。その際,法が現実社会でどのように機能しているのか肌で実感するために,フィールドワークを取り入れます。グループ研究を授業で報告し,全員による討論を通じて研究を練り上げます。 また,10月に,立命館大学の知的財産法ゼミ及び同志社・山根ゼミとの合同ゼミ(3・4年合同)で,交渉討論を行います。チームワークを活かして準備し,当日は初対面の相手と討論することを通じて,学んだことを応用する経験を積みます。 知的財産法は,産業の発達や文化の発展という社会的価値の実現を目的として創設された制度で,政策立法です。また,対象とする技術は文字通り日進月歩なので,これに追いつくため法改正が頻繁です。このような知的財産法の性格により,新しい問題は山積しているし,解決策も,どのような政策を選択するのかという自由度が高く,立法論を展開することが現実味を持つ分野です。問題を発見し,自分なりの解決の方策を立て,これを論理的に展開し他人を説得する,というプロセスに,若者らしい伸び伸びした自由な発想と夢をふくらませてほしいと思います。 なお,恒例行事として,ゼミコンパ,9月中旬のゼミ合宿,11月のゼミ総会(卒業生及び現役生全体の会)があります。
<到達目標/Goals,Aims>
学生が,知的財産法に関する問題を社会の現実の中で考え,調査,研究,討論を通じて論文にまとめることができるようになる。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(実施回/ Week)
(春学期)
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(実施回/ Week)
第1回
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(内容/ Contents)
オリエンテーション(授業の進め方・班分け・自己紹介等)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第2回
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(内容/ Contents)
研究報告と討論(テーマ1)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第3回
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(内容/ Contents)
テーマ1に関する事例問題の討論
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第4~12回
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(内容/ Contents)
テーマ2~5につき研究報告と事例問題の討論
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第13回
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(内容/ Contents)
共同ゼミ論文テーマ選定・班分け
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第14・15回
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(内容/ Contents)
論文テーマ分担報告
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
9月中旬
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(内容/ Contents)
合宿
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
(秋学期)
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(実施回/ Week)
第1~3回
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(内容/ Contents)
立命館大学知的財産法ゼミ,同志社・山根ゼミとの合同ゼミの準備
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第4回
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(内容/ Contents)
合同ゼミ
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第5~8回
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(内容/ Contents)
ゼミ論文の研究報告と討論
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第9~12回
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(内容/ Contents)
フィールドワーク報告
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第13~15回
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(内容/ Contents)
ゼミ論文最終発表
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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授業時間外の学習として,報告準備のための研究,レジュメ作成,報告班以外に課される課題,合同ゼミ準備の話し合い,準備文書作成,フィールドワーク,ゼミ論文執筆等,毎回相当の学習を要する。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席,クラス参加,発表,グループ作業の成果等)
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20%
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課題に真摯に取組んだか,授業中,積極的に討論に参加したか。
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期末レポート試験・論文
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50%
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文献調査は十分か。自分なりにまとめているか。論理的な論述ができているか。引用方法,参考文献の表示は正しいか。
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クラスでの発表など
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30%
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報告課題の調査研究,レジュメ作成に真摯に取り組んだか,報告は分かりやすく工夫されていたか。
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<テキスト/Textbook>
小泉 直樹=駒田 泰土編 『知的財産法演習ノート』第4版
(弘文堂、2017年4月)
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<参考文献/Reference Book>
小泉 直樹『知的財産法』(弘文堂,2018) 愛知 靖之ほか『知的財産法』(有斐閣,2018) 平嶋 竜太ほか『入門知的財産法』(有斐閣,2016) 高林 龍 『標準著作権法』第4版(有斐閣,2019) 高林 龍 『標準特許法』第6版(有斐閣,2017) 島並 良ほか『著作権法入門(第2版)』(有斐閣,2016) 中山 信弘 『著作権法』第2版(有斐閣,2014) 中山 信弘 『特許法』第4版(弘文堂,2019) 小泉 直樹ほか編 著作権判例百選 第6版(有斐閣,2019) 小泉 直樹ほか編 特許判例百選 第5版(有斐閣,2019) 知的財産権法文集(PATECH企画,2019)
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