シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10306959-106 

△3年次演習2(政治行動論)-106
Seminar for Juniors 2-106
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  演習/Seminar

  西澤 由隆

<概要/Course Content Summary>

 このクラスは,3年次演習からの新規登録を認める(ただし,事前に担当者に相談のこと)。 
 新しい世紀に入って,世界の民主主義諸国は,1つの大きなパズルに直面しています。20世紀末には,世界の各地で,多くの新しい民主主義国が生まれました。ところが,欧米や日本のような成熟した民主主義国では,その統治能力の限界が危惧されると同時に,政府に対する信頼感の喪失という憂慮すべき事態が指摘されています。民主主義国が全体として増えるなかで,その具体的な内容が,今こそ真剣に問われているわけです。そこで,この演習では,世界の世論調査データを手掛かりにしながら,健全な民主主義の条件について考えることにしたいと思います。 
 私が理想としているゼミの進め方は次のとおりです。ゼミのメンバーのそれぞれが,関心のある国を1つ選び,その国の文化や政治制度について,文献・インタビュー・インターネットなどを活用して調べます。また,国際的な比較世論調査を用いて,それぞれの国の有権者の意識について分析します。そして,みんなの分析結果がまとまった時点で,ゼミ全体として比較研究になるわけです。ただし,どの国を比較することになるかは,参加者の興味によります。そして,これまでの経験では,多くのゼミ生が日本を取り上げていて,「多彩な国際比較」はなかなか実現していませんが,そのことを「努力目標」としています。 
 また,政治意識を中心にそれぞれの文化を議論するのですが,芸術・スポーツ・宗教などを含めた幅広い文化論を歓迎します。過去のゼミ論のテーマには,民族紛争など国際関係の分野にまたがるものなどもあり,取り上げるテーマの自由度は高いと考えてください。 
 文献の輪読と各自の研究発表が基本です。また,時間割上の配置(連続した時間帯で教室が確保できるか)によりますが,原則として年間をとおして3年と4年の合同でゼミを実施します(2年ゼミは,厳密な意味での「合同」ではありませんが,3・4年生の参加を歓迎します)。年度末にはゼミ論集として全員の論文を製本します。そして,意欲的な人には,「法と政治のディスクール」への投稿をみんなで応援します。また,5月の連休には,先輩の卒業生も招いての合宿を計画しています。今から,予定しておいてください。 
 一人ひとりが論文を作成するわけですが,お互いに刺激と批判をしあいながら作業を進めていくという意味では,全体としての共同研究です。その意味でチームプレイを大切にします。議論の好きな人,そして,議論が上手になりたいと思っている人が集まってくれればと思います。 
 世論調査の分析には,どうしても,SPSSのような統計ソフトを使わなければならない。したがって,「政治データ分析」をすでに履修していることを条件とします(未履修の場合は,あらかじめ担当者に相談のこと)。また,「政治参加と選挙」・「政治行動論」なども,すでに履修が済んでいること(あるいは,同時に履修する)が望ましいのですが,それは条件とはしません。

<到達目標/Goals,Aims>

問題の発見力・メカニズムの説明力,その表現力の修得

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イントロダクション  (授業時間外の学習/ Assignments) 指定図書の通読 
(実施回/ Week) 2-4  (内容/ Contents) 実証研究の進め方  (授業時間外の学習/ Assignments) 指定図書の事前通読 
(実施回/ Week) 5-10  (内容/ Contents) 政治参加・投票行動についての先行研究の整理  (授業時間外の学習/ Assignments) 指定図書の事前通読 
(実施回/ Week) 11-15  (内容/ Contents) ゼミ論・個人テーマについての概要報告  (授業時間外の学習/ Assignments) 概要報告用プレゼンテーションの事前準備 
(実施回/ Week) 16-20  (内容/ Contents) ゼミ論・中間報告  (授業時間外の学習/ Assignments) 中間報告用プレゼンテーションの事前準備 
(実施回/ Week) 21-25  (内容/ Contents) ゼミ論・添削会  (授業時間外の学習/ Assignments) 他のゼミ生の論文に対する事前添削準備 
(実施回/ Week) 26-29  (内容/ Contents) ゼミ論・最終報告  (授業時間外の学習/ Assignments) 最終報告用プレゼンテーションの事前準備 
(実施回/ Week) 30  (内容/ Contents) ゼミ論・公開報告会  (授業時間外の学習/ Assignments) 最終報告(公開)用プレゼンテーションの事前準備 

毎回指定する課題を熟読のうえ参加してください。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

議論への参加度  50%  ディスカッションへの積極的参加 
ゼミ論  50%  実証的な研究としての要件が満たされている 

議論への参加度:ディスカッションに参加できるように,研究についての事前の十分な準備・ゼミの他のメンバーの研究に対する建設的なコメントの準備 
ゼミ論:命題の提示・先行研究の整理・適切なデータ分析・効果的な報告(文書と口頭)

<テキスト/Textbook>

随時,教室にて指定

<参考文献/Reference Book>

随時,教室にて指定

 

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