シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10305821-025 

△特殊講義B-25 (「負の遺産」と政治)
Special Topics B-25 -"Negative legacy" and politics of commemoration-
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  橋本 信子

<概要/Course Content Summary>

※本科目は2020年度初開講となります。 
 
キーワード:負の遺産,歴史認識,継承,戦争,災害,公害,疾病,ホロコースト,ダークツーリズム,博物館,記念碑,現場保存,遺跡 
 
本科目では,戦争,災害,公害,疾病,差別といった負の記憶の現場や現物を,どう伝え,保存し,語り継ぐかについて,主に文献をもとに考えていきます。適宜,映像も参照します。 
 
具体的にどのようなところが対象となりうるかについては,テキストの1冊目に挙げた『ミュージアムと負の記憶』の目次を参考にしてみてください(そこに挙がっているものに限定するわけではありません)。 
 
授業の進め方: 
 
まずは,全員で同じテキストを読み,分析の枠組みや方法をつかんでいきます。毎回,受講者全員が指定箇所を読んでくることを前提とします。持ち回りでレジュメ作成および基調報告をしていただきます。 
 
そのあとは各自でテーマを選び,関連書籍あるいは論文などを紹介していただきます。現場や博物館・記念碑等の見学報告なども歓迎します。 
 
 
注意事項: 
 
和やかな雰囲気で活発に話し合えるようなクラスにしたいと思いますが,時間外学習はかなり多くなります。本科目のテーマに関心がある人,それらを扱った本を読む意欲があり,そのことについて人と話したいという方,積極性のある方の受講をお待ちします。 
 
本科目の姉妹科目として,春学期には,「記憶と継承の政治学」を開講します(両科目とも単独で受講していただけます)。 
 
 
なお,受講者数が多い場合,発表発言の機会が少なくなりますので,そのときには授業の進め方,成績の基準は多少変更するかもしれません。

<到達目標/Goals,Aims>

・資料を精読し,内容について議論できるようになる。 
・読解したこと,調査したことを適切な日本語で表現できるようになる。 
・人と共同で学べるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 第1回  (内容/ Contents) ガイダンス,教員と受講者の自己紹介,テキスト担当箇所の決定  (授業時間外の学習/ Assignments) 『ミュージアムと負の記憶』の目次に目を通しておくこと(入手が間に合わない人にはe-classで目次を提供する)。初回に担当を決めるので,目次は印刷するなどして授業に持ってくるようにしてください。 
(実施回/ Week) 第2-7回  (内容/ Contents) 共通テキストの輪読と議論  (授業時間外の学習/ Assignments) 各自の担当箇所の報告準備 
(実施回/ Week) 第8-15回  (内容/ Contents) 各自テーマを選んで報告  (授業時間外の学習/ Assignments) 文献読解,報告の準備 

科目の性格上,フィールドワークも部分的に取り入れたい。全員で授業時間中に出かけることは難しいが,それぞれ可能な場所に調査に行くことも検討したい。詳しくは授業で受講者と相談する。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  50%  報告担当でないときも発言できるよう準備をしていたか 
クラスで発表など  30%  報告の出来具合も評価対象とする 
クラスへの貢献度  20%  話題提供,情報提供など。報告担当回以外でも積極的な関与を求める。 

平常点について:毎回出席は当然のこと,遅刻欠席は厳しく減点する。遅刻欠席は理由によっては多少は考慮はするが,どのような場合でも出席とはみなさないので注意すること。なお初回に連絡先を教えるので,遅刻欠席は必ず連絡を入れること。 
   
発表と議論への参加,クラスへの貢献:積極性を重視する。受講者数が多い場合は何らかの方策を考えるが,ゼミといえる人数の場合は無言の日がないようにすること。なんらかの理由で発声ができない場合は対処を考えるので相談すること。 

<テキスト/Textbook>

竹沢尚一郎  『ミュージアムと負の記憶-戦争・公害・疾病・災害:人類の負の記憶をどう展示するか-』 (東信堂、2015) ISBN:9784798913179  2020年8月現在,新品の入手が困難なようです。書店の在庫,古書,図書館などで入手できないか探ってください。入手できない場合でも授業に参加できるようにします。詳細は初回授業で相談しましょう。 

 

高瀬毅  『ナガサキ 消えたもう一つの「原爆ドーム」』 (文春文庫、2013) 2020年9月2日現在,ネット通販では品切れになっているようですが,書店の在庫や古書,電子書籍で入手可能なようですが,授業で直接相談しましょう。 

 

<参考文献/Reference Book>

石岡史子 岡裕人  『「ホロコーストの記憶」を歩く-過去をみつめ未来へ向かう旅ガイド-』(子どもの未来社、2016)
 

<参照URL/URL>

本日の中・東欧 
本科目に関連する書籍や映画の紹介,「負の遺産」めぐりの記録を載せています。 

<備考/Remarks>

・昨年中にシラバスを作成した時には入手可能であったテキスト2冊が品切れになってきているようです。できるだけ手に入れるよう探っていただきたいですが,受講者数が増えた場合,入手できない人が出てくることも考えられますので,初回の授業であらためて相談したいと思います。 
・「負の遺産」に関連する施設,現場,記念碑などを実際に訪ねるフィールドワークも取り入れたいと思っています。2020年度については,時節柄,授業時間中に全員で同じところに行くことは難しいかもしれませんので,それぞれで訪問可能なところを見つけて訪ねることを検討したいと思います。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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