シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10280622 

△日本文学特殊講義(中古D) (『拾遺和歌集』の考察)
Topics in Japanese Literature (Old2 D)
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  中 周子

<概要/Course Content Summary>

本講義では第三の勅撰集である『拾遺和歌集』を取り上げる。  
我が国最初の勅撰集『古今集』が成立して以後,一条朝になると和歌は衰退し,清少納言の『枕草子』や紫式部の『源氏物語』が人気を博した…と捉えられがちである。そのような物語最盛期に第三番目の勅撰集として編纂されたのが『拾遺集』である。  
『拾遺集』の編纂を下命した花山院は藤原一族の権勢欲に振り回された天皇であった。そのような下命者によって成立した『拾遺集』は複雑な成立事情を持ち,撰者も成立の過程も未だに定かではない。従来の評価も高くはない。しかし,その内容および編纂は様々な試みに満ちており,所収された和歌作品も,万葉集の人麿歌,古今調の和歌,中世和歌を思わせる象徴的な叙景歌まで,実に多彩である。  
授業では,まず,勅撰集について概説し,『拾遺抄』と『拾遺集』の成立背景,『拾遺集』の和歌とその編纂方法,『拾遺集』の独自性等々について講義する。 その傍ら,「和歌」に見る日本古来の表現方法を学習してほしい。  
キーワード:拾遺抄,拾遺集,花山院,藤原公任,人麿 

<到達目標/Goals,Aims>

1,勅撰集を中心とする和歌文学に関する知識を深めることができる。 
2,後代の文学に種々の影響を与えている和歌的な発想と和歌表現に関する知識得ることができる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 「和歌」とは何か? 
和歌の誕生について 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:和歌に関する知識を確認する。 
(30分) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 勅撰集とは何か? 
『古今集』仮名序の和歌論 
*マトメ(課題1)提出 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:『古今集』について調べる。 
(事典類でよい,以下同じ。30分) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 文学史上の花山院(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:花山院を取り上げる作品を探す。(30分) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 文学史上の花山院(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:摂関制について調べる。(30分) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 花山天皇の時代 
*マトメ(課題2)提出 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:花山院について調べる。(30分) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 『拾遺集』の成立  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:『拾遺集』について調べる。(30分) 
(実施回/ Week) 7  (内容/ Contents) 公任の『拾遺抄』  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:『拾遺抄』について調べる。(30分) 
(実施回/ Week) 8  (内容/ Contents) 『拾遺抄』と『拾遺集』(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習:資料を読み返しておく。(60分) 
(実施回/ Week) 9  (内容/ Contents) 『拾遺抄』と『拾遺集』(2) 
*マトメ(課題3)提出 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習:資料を読み返しておく。(60分) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 『拾遺集』と万葉歌人  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:拾遺歌人について調べる。(60分) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 『拾遺集』時代の歌人  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習:拾遺歌人の和歌の特色を考える(45分) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 『拾遺集』の配列と編纂   (授業時間外の学習/ Assignments) 復習:『古今集』の配列と比較する。(45分) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 『拾遺集』の歌風 
*マトメ(課題4)提出 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:古今調について調べる。(60分) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 後世の『拾遺集』評価 
〜藤原定家の場合〜 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習:資料を読み返しておく。(60分) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 小論文の提出  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:小論文のテーマを考えておく。(90分) 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

授業内容のマトメ  40%  講義内容についてのマトメ(400字程度)を4回書いて提出してもらう。授業をどの程度理解しているか,という観点から評価する。実施の翌週の授業時にコメントする。 
小論文  60%  最終授業時に小論文(2000字程度)を提出してもらう。各自が興味をもったテーマを深く追究考察しているか,という観点から評価する。評価・解説は授業講評で行う。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
36 25.0 19.4 30.6 8.3 16.7 0.0 2.3

<テキスト/Textbook>

  プリントを使用する。 

 

<参考文献/Reference Book>

  授業時に,必要に応じて指示する。 

 

 

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