シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10280620 

△日本文学特殊講義(総合D)
Topics in Japanese Literature (Integrated D)
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  高 永珍

<概要/Course Content Summary>

この講義では,韓国語による翻訳テクストを分析し原文と比較することで,日本語や日本文化の特徴を考察することは可能かについて,具体的な事例で学び考えていく。 
まず翻訳研究についての基礎的なことを学び,その上で韓国で翻訳された日本の作品の傾向や特徴について概観する。そして本講義で取り上げる作品である『仮名手本忠臣蔵』の翻訳に関する先行研究も触れて問題点を確認する。 
それからこの講義で取り上げる『仮名手本忠臣蔵』の各段の原文と現代語とを通読し「現代語訳」という一種の翻訳について考える。その上で『仮名手本忠臣蔵』の韓国語翻訳テクストと対照し分析を行う。その過程で浮き彫りになる諸問題について考察を進めていく。それは語彙,表現,文構造などをはじめとする日本語論から言語哲学,歴史やその背景,社会,文化の深層の内在的なところまでを翻訳の「ずれ」という鏡が映し出す。

<到達目標/Goals,Aims>

・『仮名手本忠臣蔵』の原文と現代語訳を精読することができる。 
・その韓国語翻訳テクストに見られる「ずれ」から日本語・日本文化の本質を考察できる。 
・講義で作品の内容や疑問点について話し合い,知りたいと考えたことを調べることができる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1  (内容/ Contents) 講義のガイダンス 
翻訳研究と韓国での日本作品の翻訳事情など 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習と確認 
(実施回/ Week) 2  (内容/ Contents) 日韓対照研究の紹介 
『仮名手本忠臣蔵』の梗概と先行研究,資料紹介 
(授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読 
(実施回/ Week) 3  (内容/ Contents) 初段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 4  (内容/ Contents) 二段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 5  (内容/ Contents) 三段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 6  (内容/ Contents) 四段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 7  (内容/ Contents) 五段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 8  (内容/ Contents) 六段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 9  (内容/ Contents) 七段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 七段「一力茶屋の段」の映像資料の鑑賞  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 八段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 九段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 十段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 十一段原文・現代語訳・韓国語訳の比較検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 資料の通読とまとめ 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 講義のまとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 問題点の整理とレポートの作成 

授業の進行状況により変更する場合もある。また,内容について,他の資料を追加することもある。 
全体を通して『仮名手本忠臣蔵』を通読する目標もあるため,なるべく欠席しないこと。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  15%  出席を毎回とる。 
コメントシート提出  35%  各段の講義が終わった次の週まで,その段での疑問点を調べてコメントシートを作成して提出する。 
期末レポート  50%  『仮名手本忠臣蔵』のことやその韓国語翻訳の検討での疑問についてレポートを作成し提出する。 

<テキスト/Textbook>

授業時の配布するプリントを使用する。

<参考文献/Reference Book>

최관 역 “일본명작총서1 47인의 사무라이”(고려대학교출판사 2007년)  
鳥越文蔵 他 『新編日本古典文学全集 浄瑠璃集 仮名手本忠臣蔵・双蝶蝶曲輪日記・妹背山婦女庭訓・碁太平記白石噺』(小学館,2002)  
その他は,授業の中で必要に応じて指示する。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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