シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10280188 

△日本文学概論(2)
Introduction to Japanese Literature (2)
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  木村 有美子

<概要/Course Content Summary>

短詩型の文学―和歌や俳句の「本歌取り」については,受講生の多くが知っているであろう。古歌の語句・発想・趣向などを取り入れることで,自分の詠む歌の世界を重層的に拡げる手法である。 
この「本歌取り」は短詩型の文学に限るわけではない。例えば,近現代の作家が古典に取材した中短篇小説を創作する場合にも,短さ故の物足りなさを補い,自分の書きたい内容を増幅する手法として用いられている。言うまでもなく,ここで「本歌」に当るのが古典作品である。 
本講義では,同一の古典に取材した,芥川龍之介と菊池寛の作品を取り上げる。一つは「源平盛衰記」に取材した,芥川「袈裟と盛遠」と菊池「袈裟の良人」,もう一つは「平家物語」「源平盛衰記」に取材した,芥川「俊寛」と菊池寛「俊寛」である。両者を比較することによって,それぞれの作風・文学観の違いを読み取ってみたい。 

<到達目標/Goals,Aims>

・テキストを多角的に分析する方法・読解力を身に付ける。 
・自分の考えを正確に,かつ説得力をもって表現できる力をつける。 
・文学作品を,社会的背景との関連から論じることができる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 導入。授業の進め方レポートについての説明。授業についてのアンケート。 
芥川と菊池の生涯,両者の関係について紹介する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 授業で用いる教材・参考資料はかなりの量になる。各自必要に応じて,プリントアウトし,ナンバー順にファイルを作って整理・保管すること。プリント類は毎回,内容を復習・確認しておくようにしてほしい。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 典拠となる「平家物語」「源平盛衰記」について,概略を説明(第1回目)。  (授業時間外の学習/ Assignments) 次回,取り上げる内容を予告する。該当する作品・資料は,事前に精読し,難解表現等については各自予習してきてほしい。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 典拠となる「平家物語」「源平盛衰記」について概略を説明(第2回目)。 
この授業で取り上げる箇所・登場人物を確認する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 次回の授業に向けての予習・配付プリントの確認・復習を行う。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 「袈裟と盛遠」「袈裟の良人」の典拠,「源平盛衰記」を読む。  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 芥川「袈裟と盛遠」を読む。  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 同上  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 菊池「袈裟の良人」を読む。  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 同上  (授業時間外の学習/ Assignments) 小レポート作成。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 「俊寛」の典拠,「平家物語」「源平盛衰記」を読む。  (授業時間外の学習/ Assignments) 次回の授業に向けての予習・配付プリントの確認・復習を行う。 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 同上  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 同上  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 菊池「俊寛」を読む。  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 芥川「俊寛」を読む。  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 同上  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 芥川・菊池の作品を比較し,両者の作風・文学観について考察する。  (授業時間外の学習/ Assignments) 期末レポートのテーマを絞り,作成の準備を行う。 

授業の進行の都合により,各作品に要する時間に増減があるかもしれない。 
リモート授業のため,理解度を知るための簡単な出題を随時行うこととする。 
上記の授業計画にはない,関連資料を追加することもある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(理解度を知るための課題に対する解答)  10%  理解の度合。 
小レポート  30%  基本的な読解力・着眼点の独創性。 
期末レポート試験・論文  60%  読解力・着眼点の独創性・論の構成・説得力。 

理解度を知るための課題に対する解答,小レポート・期末レポート等を総合的に評価する。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
62 38.7 24.2 16.1 3.2 17.7 0.0 2.6

<テキスト/Textbook>

芥川・菊池の作品については全文プリントして配付する。典拠については,該当箇所を適宜プリントする。

<参考文献/Reference Book>

参考文献については授業中に紹介する。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
Copyright(C) 2020 Doshisha University All Rights Reserved. 無断転載を禁止します。