<概要/Course Content Summary>
中世室町期の言語資料として使われることが多い「狂言」を題材として,日本語の音韻・語彙・文法の特徴や歴史的変化など,日本語学におけることばの観察方法の基礎を身に着ける。 授業では,現在の上演(インターネットで公開されている動画)と,近世初期に書写された「大蔵虎明本」や近世後期成立の台本,現在上演に用いられている台本の言葉を比較し,それぞれの特徴的な言葉について受講生が調査する。 今年度はグループ発表の代替として,日本語学の基礎に関する講義の受講と,中間・期末の2度のレポート作成を各自で行う。
<到達目標/Goals,Aims>
・「日本語学」という分野の考え方を知る。 ・現代の注釈書やデータベース,大型の国語辞典の使い方を覚える。 ・現代語と古典語を比較対照し,双方を観察できるようになる。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
|
(内容/ Contents)
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
|
|
(実施回/ Week)
1 対面
|
(内容/ Contents)
ガイダンス(授業の進め方の説明)・自己紹介 講義:「狂言」のことば
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
動画サイトで狂言の動画を探して鑑賞して,課題に関するメモ作成
|
|
(実施回/ Week)
2 対面
|
(内容/ Contents)
講義:ことばの研究入門
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
復習
|
|
(実施回/ Week)
3 学外
|
(内容/ Contents)
基礎演習合同クラス 能楽鑑賞会
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
|
|
(実施回/ Week)
4 オンライン
|
(内容/ Contents)
資料提示型:ことばの調べ方(1)
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
調査を開始する
|
|
(実施回/ Week)
5 オンライン
|
(内容/ Contents)
資料提示型:ことばの調べ方(2)
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
各自,中間レポートに向けて調査・レポート作成を進める
|
|
(実施回/ Week)
6,7 オンライン
|
(内容/ Contents)
中間レポート回収期間
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
同上
|
|
(実施回/ Week)
8 オンライン
|
(内容/ Contents)
中間レポート報告会(テレビ会議システム利用)
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
報告に向けてのノート準備
|
|
(実施回/ Week)
9 オンライン
|
(内容/ Contents)
期末レポート課題曲の発表
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
期末レポートに向けて準備開始
|
|
(実施回/ Week)
10~12 オンライン
|
(内容/ Contents)
期末レポートの準備
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
同上
|
|
(実施回/ Week)
13 オンライン
|
(内容/ Contents)
期末レポート中間報告会(テレビ会議システム利用)
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
期末レポートの中間報告に向けてメモの準備
|
|
(実施回/ Week)
14,15 オンライン
|
(内容/ Contents)
期末レポート提出期間
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
期末レポートの作成
|
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
|
平常点(受講状況)
|
20%
|
講義や配信された資料を確実に受講・受信していること
|
|
中間レポート試験
|
30%
|
オリジナリティを重視する
|
|
期末レポート試験・論文
|
50%
|
第9回から調査を開始し,注目すべき語・表現の中からどれか一つについては,狂言以外の資料も含めて調査・考察を行う。
|
<テキスト/Textbook>
|
北川忠彦, 安田章校注 『狂言集-日本古典文学全集35-』 (小学館、1972)
【概要】大蔵流茂山千五郎家の現行詞章に基づく。十一世茂山千五郎真一師書写の台本に,二世茂山千之丞師の口述筆記を加えたもの。
|
| |
|
北川忠彦, 安田章校注 『狂言集-新編日本古典文学全集60-』 (小学館、2001)
【概要】1972年の旧版に,『〈完訳〉日本の古典』から数曲を加えた新版。オンライン版あり。
|
| |
|
池田廣司・北原保雄 『〈大蔵虎明本〉狂言集の研究-本文篇-』 (表現社、1972)
【概要】近世初期,大蔵虎明書写の台本の翻刻・注釈。
|
| |
|
笹野堅 校訂 『大蔵虎寛本 能狂言-上・中・下-』 (岩波書店、1942)
【概要】再版あり。近世後期,大蔵虎寛書写の台本の翻刻。国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1129307 等
|
| |
テキストの購入は不要。必要箇所をデータで配布する。
<参考文献/Reference Book>
授業中に適宜紹介する。
|