<概要/Course Content Summary>
本演習は,ギリシア・ローマを中心とする西洋古代史を対象とし,4年次の卒業論文に向けて自身の関心のある専門的な先行研究を読んで,関連する知識と研究手法の理解を深めることを目指す。 具体的には,各自が春学期に作成した文献リストを用い,その中で重要な先行研究の内容を報告し,受講生全員で議論を行う。 前半は,複数の日本語の研究文献を中心に読み,それぞれ報告および議論する。 それを通じて,自身の関心に近い領域における史料の扱い方やアプローチといった研究手法や,そこでの論点を学ぶ。 後半では,重要な外国語文献を少なくとも一つ読み,前半同様に報告および議論する。 それを通じて,卒業論文で扱うべき学問的な問題を明確にしていくことを目標とする。
<到達目標/Goals,Aims>
・関連する先行研究(特に外国語文献)の内容を正確に理解し,それについて自身の考えを述べることができる。 ・西洋古代史の専門的な知識や研究手法を理解し,それを自らの言葉で説明することができる。 ・他の受講生の報告を聞き,適切な質問や議論をすることができる。 ・自身の関心のあるテーマについての文献の報告と議論を通じて,具体的な問題点を見出すことができる。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
|
(内容/ Contents)
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
|
(実施回/ Week)
1
|
(内容/ Contents)
ガイダンス(授業の進め方,報告順の決定)
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
3年次に整理した先行研究の復習 読解する史料の調査
|
(実施回/ Week)
2-7
|
(内容/ Contents)
自らの関心に近い先行研究の報告・議論 担当者が文献の内容を紹介しながら,自身の関心に近い領域における研究手法や,先行研究の問題点を報告する。また,その報告に関して受講生全員で議論する。
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
担当文献の読解と報告準備 報告される文献の読解
|
(実施回/ Week)
8
|
(内容/ Contents)
小括 これまでの報告と議論を参考に,自身の研究テーマをおおまかに決め,簡単に紹介する。そのうえで,春学期に作成した文献リストの中から後半の演習で報告する文献を決める。
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
これまでの報告の復習 研究テーマの紹介の準備
|
(実施回/ Week)
9-14
|
(内容/ Contents)
自らの研究テーマに関連する重要な先行研究の報告・議論 報告者が自ら選んだ重要な先行研究の内容とその問題点を報告し,それについて受講生全体で議論する。
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
選択した文献の読解と報告準備 報告者の関心のあるテーマについての予習
|
(実施回/ Week)
15
|
(内容/ Contents)
総括 これまでの報告と議論を参考に,自身が卒業論文で扱う先行研究を整理し,その問題点と解決法について見通しを紹介する。
|
(授業時間外の学習/ Assignments)
これまでの復習と紹介の準備
|
受講生の人数に応じて,授業計画を変更する可能性がある。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点
|
50%
|
出席だけでなく,議論への参加やその内容を重視して評価する。
|
報告
|
30%
|
先行研究の理解度やそのまとめ方,報告の仕方を合わせて評価する。
|
期末レポート
|
20%
|
演習における報告とそこでの議論を要約し,自身の卒業論文に関わる先行研究を整理,問題点を指摘し,その解決方法についての見通しを説明する。
|
<テキスト/Textbook>
共通のテキストは使用しない。 報告に用いる文献は,文献リストを参考に教員と相談して決定する。
<参考文献/Reference Book>
授業中に適宜紹介する。
<備考/Remarks>
春学期に作成した文献リストを用いるので,春学期の演習に参加していることが望ましい。 また,初回の授業では,報告するテキストの選定および報告の順番を決めるため,可能な限り出席すること。
|