<概要/Course Content Summary>
袁世凱は,清末から中華民国初期にかけての重要人物として知られ,本邦の高等学校(や中国・台湾)の教科書でもおなじみの人物ともいえます。 これまでの研究では,孫文の革命を弾圧した保守反動派として評価されてきましたが,近年は実証的な研究の積み重ねにより,旧来の評価が大きく変わろうとしています。 こうした中でジェローム・チェンが著した『袁世凱と近代中国』は袁世凱研究の古典的な研究成果といえます。本演習では,この文献を読み進めながら袁世凱の人物像を理解するとともに,特定人物を研究する手法を探りたいと思います。
<到達目標/Goals,Aims>
本演習を通じて,以下の目標を達成するように努力してください。 1,袁世凱の事績を通じて,19世紀末から20世紀初頭の中国の政治,外交,文化の概要を理解する。 2,袁世凱についての歴史的評価の変遷を理解する。 3,文献の輪読を通じて,中国近現代史における人物研究の方法論に理解を深める。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第1回
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(内容/ Contents)
本演習のねらいと成績評価方法の説明
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(授業時間外の学習/ Assignments)
予習:シラバスの内容を把握する
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(実施回/ Week)
第2回
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(内容/ Contents)
袁世凱についての研究
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(授業時間外の学習/ Assignments)
予習:近現代中国史の概要を理解する。 復習:輪読箇所を確認する。
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(実施回/ Week)
第3-12回
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(内容/ Contents)
輪読箇所の報告
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(授業時間外の学習/ Assignments)
予習:輪読担当箇所を精読し,報告を準備する。 復習:報告内容や討論を振り返る。
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(実施回/ Week)
第13回
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(内容/ Contents)
個人の研究報告
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(授業時間外の学習/ Assignments)
予習:授業で知りえた情報を,自身の問題関心と関連付ける。
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(実施回/ Week)
第14回
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(内容/ Contents)
総合討論
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(授業時間外の学習/ Assignments)
予習:討論の議題や論点を準備する。 復習:討論で得られた知見を整理する。
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(実施回/ Week)
第15回
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(内容/ Contents)
本演習のまとめと補足
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(授業時間外の学習/ Assignments)
予習:これまでの輪読や討論における疑問点や論点を整理しなおす。
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出席者や履修人数に応じて,授業計画を変更する可能性があります。ご了承ください。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席,クラス参加)
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20%
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授業における積極的な発言や提言
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期末レポート
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40%
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報告箇所の論点整理とそれについての報告
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クラスで発表
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40%
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課題文献の報告(もしくは個人の研究について)レポートを執筆
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・本演習では,授業での討論への参加,授業報告,学期末レポートの提出を通じて,成績を評価します。そのため,1回目もしくは2回目の授業に必ず出席し,授業報告の担当日時を決めてください。 ・授業報告を無断欠席した場合は,成績評価の対象外となります(単位が取得できません)。そのため,急用や急病で報告を欠席してしまう場合は,出席者同士で連絡を取り合い,順番調整などを行ってください。 ・学期末レポートの形式については開講時に指示します。
<テキスト/Textbook>
ジェローム・チェン(森川正道訳) 『袁世凱と近代中国』 (岩波書店、1980)
袁世凱の事績についてまとめられた古典的業績。
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本演習のテキストは出版社品切れとなっており,生協では教科書販売を行っておりません。そのため,第1回目授業でゼミ担当教員が著作権の範囲内で文献のマスターコピーを用意しますので,必要な方はご相談ください。
<参考文献/Reference Book>
<備考/Remarks>
担当講師のメールアドレスは以下の通り([at]を@にしてご連絡ください) ayumudoi[at]gmail.com ただし,海外出張時はメールの確認・返信が遅くなる可能性がありますのでご了承ください。
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