シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10270128-051 

△人文地理学(2)-51
Human Geography (2)-51
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  二村 太郎

<概要/Course Content Summary>

<9月18日23時半更新: 本科目は原則として対面授業で行います。ただし,講師の出張日は資料提示型・オンデマンド講義にて実施します> 
 
 
本科目は現代世界における農業と食をめぐる諸問題について,地理学的な視点から検討する。ここでは大きく「世界における農業と食の変貌」・「グローバル化したフードシステム」・「消費をめぐる諸問題」の3テーマに着目して,歴史的経緯や自然環境と農や食のかかわりを考察する。その過程で,日本やアメリカ合衆国を中心に各国の事例を踏まえながら,世界規模で展開する政治経済の諸事象に対する各地域の変貌と矛盾を明らかにしていく。本科目では関連分野の文献も広く踏まえながら,講義およびコロナ対策を考慮しながら実施するクラス内のディスカッションを通して,農業と食をめぐる諸問題を多面的に理解することを目指していく。

<到達目標/Goals,Aims>

具体的な事例を通して,学生が現代世界における諸問題について幅広い知識を持つことに加え,その背景や問題解決の方策を批判的に検討できるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 科目内容説明・ガイダンス  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(各回の該当文献については,ガイダンスで説明する。以下同じ) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イントロダクション:夕食は何を食べよう? 農と食の地理学概説  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 主食からみた食文化の変貌  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 工業的農業の勃興  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 農作業と農業労働者  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) グローバルなフードシステムと多国籍アグリフード産業  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 自由貿易とフェアトレード  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 食肉産業をめぐる諸問題  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 巨大化するファストフード  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) オルタナティブな農と食(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) オルタナティブな農と食(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) スーパーマーケットと消費生活  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 飢餓と食料不足(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 飢餓と食料不足(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) まとめ:これから何を食べよう?  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 

上述の授業計画は2020年9月時点のものであり,内容の詳細は若干変更する場合がある。 
 
授業は原則として対面で行うが,科目担当者が出張のため不在となる週(学期を通して3回ほどの予定)は,収録した講義内容をE-classにて公開する。 
 
毎時の講義は画像・動画などを用いつつ,基本的には受講者との対話形式を主体とする。また,補足教材として,授業に関連した映像DVD等を鑑賞してもらう場合がある。なお,授業に使用する教材や各種資料は随時e-classにて紹介する。日頃からe-class上の掲示板やチャットもこまめにチェックすること。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  10%  遅刻2回で欠席1回とカウントする。5回以上欠席している受講者は単位認定対象外とする。 
ノート課題  35%  講義内容に即したレポート: 
毎時のまとめ&考察を定期的に提出する。 
期末レポート構想・要旨  5%  学期末に提出するレポートの構想・要旨  
期末レポート  50%  受講者各自が関心を持つテーマに関して, 
なるべく現場を実際に観に行き,そこで学んだことを踏まえながら考察するレポート 

・上記の評価項目と点数配分をベースに,400点満点で成績を算出する。  
 
・オンライン上のシラバスを事前に読んだ上で,第一回目の授業で配布される詳細なシラバスを精読し,各課題で求められている内容をきちんと把握して毎週の授業に臨むこと。不明な点は遠慮なく講師へ問い合わせること。 
 
・本科目では基本的に「見る」「聴く」「話す」作業を毎回実施するが,成績評価において代替措置を必要とする場合は柔軟に対応する。本科目の履修に懸念がある場合は,積極的に担当者へ問い合わせてほしい。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
57 35.1 45.6 3.5 0.0 15.8 0.0 2.8

<テキスト/Textbook>

 

 

大賀圭治監訳,中山里美・高田直也訳  『食料の世界地図』第二版  (丸善出版、2009) ISBN:978-4-621-08120-4  授業時には本書に掲載された図を適宜引用するが、特に教員志望の受講者は持っていることをお勧めする。 

 

エリック・シュローサー著,楡井浩一訳  『ファストフードが世界を食いつくす』 (草思社、2001) <本書は参考書扱いとする> 
本書は絶版となっているが,文庫本も含めて古書市場に広く出回っているので,可能な範囲で地元の図書館やネットで古書購入により入手してほしい. 

 

・第一回目の授業にて文献に関する詳細を説明する。 
・高等学校で用いたもの,もしくは市販の地図帳を持参することが望ましい。 
・e-classの使用に慣れていることが望ましい。

<参考文献/Reference Book>

小池恒男・新山陽子・秋津元輝編  『新版:キーワードで読みとく現代農業と食料・環境』(昭和堂、2017)ISBN:9784812216149 本科目は世界の諸問題への言及が中心となるが,日本における様々な問題を平易に書かれたものとしては本書がお勧めである。 
 

矢ケ崎典隆  『食と農のアメリカ地誌』(東京学芸大学出版会、2010)アメリカ合衆国に関する内容は中学社会・高校地理で必ず触れるので、教員を目指す受講者は本書を持っておくことを勧める。 
 

その他適切な参考文献は,講義中に随時紹介する。

<備考/Remarks>

1.授業は原則として対面で行うが,科目担当者が出張のため不在となる週(学期を通して3回ほどの予定)は,収録した講義内容をE-classにて公開する。 
 
2.第一回目の授業で詳細なガイダンスを行うので,履修希望者は必ず出席すること。諸事情で第一回目の授業に出席できないが履修予定の受講者は,必ず事前に科目担当者に連絡すること。 
 
3.本講義の構成や課題は,海外の大学における開講科目の形式に相応するものである。その第一前提として,週ごとに指定された箇所の文献を毎回読んでおくことが求められる。また、本科目は文学部文化史学科の専門科目の一つであり、人文科学・社会科学・自然科学の全てにまたがる地理学の比較的新しい系統分野を講義する。そのため、本科目は単なる教職科目としての位置づけではない。意欲的な履修希望者の受講を期待する。 
 
4.本科目では授業内でグループ・ディスカッションを毎時行ってきたが,今学期はコロナ対策の教室の使用方法に応じながら実施を進める。全般的に取り組む課題への作業量が多いので,自由選択科目もしくは教職科目として本科目を履修する者は注意すること。 (注:学期を通して課題は多いが、これまでに履修した学生の大多数は本科目での学びの意義を肯定的に評価しており,それを示す資料を第一回授業時に提示する) 
 
5.全員で調べる作業を実施する時を除き,スマートフォンはしまっておくこと。 電子機器の利用に没頭して授業に集中していないと判断された者には退室を命じるので,90分間のルールが守れない学生には受講を勧めない。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
Copyright(C) 2020 Doshisha University All Rights Reserved. 無断転載を禁止します。