シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10260307 

△美学特論(6) (日本の美学/芸術学:方法と理念)
Topics in Aesthetics (6)
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  土田 耕督

<概要/Course Content Summary>

主に中世から近世へかけての日本の芸術諸分野を素材として,芸術に関連する方法論と,そこにあらわれる美的理念について考察する。  
対象となる分野は,和歌・連歌などの言語芸術,美術工芸,庭,茶の湯など,多岐にわたる。 
それらを静的・断片的にとらえるのではなく,方法と理念の双方向から照射し,諸分野が相互に影響しあいながら,成立・変遷してゆく様相を跡づける。 
また,抽出し理論化した方法と理念を,いわゆる現代アートやサブカルチャーの考察に応用する可能性についても,検討を試みる。

<到達目標/Goals,Aims>

中世・近世日本の文化・芸術に対する包括的理解を深めることを,一義的目標とする。  
とりわけ,いわゆる「伝統文化」に関して,美学・芸術学の観点から研究することの意義を発見するために,以下の問題意識を強調する。  
考察対象となる諸分野の成立と変遷,相互影響,特質を把握することによって,伝統文化に見出される美学・芸術学的な諸問題に関して,一般論にとどまらない各自の見解を育むこと。  
伝統文化の継承と断絶を現代の視点から把握し,伝統文化と現代文化との連続性/非連続性を具体相のもとに見出すこと。  
伝統文化を学び,後世に伝えていくことの意義や,古典を現代の文脈に生かすことの可能性に関して,各自の意見を確立すること。 
通時的・局所的な考察によって得られた理論や概念を,共時的・普遍的に活かす視点を養うこと。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 序論 日本「美学/芸術学」の〈可能性〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 和歌①:古/今の「和歌集」 
―和歌〈システム〉の起動・持続・拡張 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 和歌②:「新しき心」 
―〈パロディ〉による和歌システムの更新 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 和歌③:「めづらし」 
―〈リミックス〉による和歌システムの充実 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 和歌④:〈擬古典主義〉と和歌の持続可能性  (授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 連歌①:「寄合」と「心付」 
―中世連歌の〈即興性〉 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 連歌②:「花の下」連歌の実相 
―和歌システムの〈拡散〉 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 和歌/連歌:「幽玄」 
―〈随意性〉の代償 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 庭①:「山水をつくる」 
―絵の〈再現〉と自然の〈擬象〉 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 庭②:デザインとしての「立石」 
―形態の〈協調〉と構想の〈具現化〉 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 庭③:「仮山水」の変相 
―自然の〈実質化〉 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 茶の湯①:「唐物」と「会所」 
―輸入美術工芸品の〈キュレーション〉 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 茶の湯②:「和漢のさかいをまぎらかす」 
―〈完全性〉の破却 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 茶の湯③:「見立て」と「名」 
―価値の〈再編/付加〉 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 茶の湯④:「わび」と「さび」 
―〈擬装〉される遁世 
(授業時間外の学習/ Assignments) 必要がある場合は授業中に指示する 

2019年度秋学期開講「美学特論(6) 日本芸術の方法と理念:連歌・庭・茶の湯」の内容と,一部重複する。 
講義内容は,受講者の興味や進捗状況に応じて,変更する場合がある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

小レポート  40%   
期末レポート試験・論文  60%   

複数回の小レポートと,期末レポートの点数を総合して評価する。 
期末レポートの提出が認定されるためには,すべての小レポートを提出しなければならない。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
14 14.3 21.4 7.1 0.0 57.1 0.0 1.4

<テキスト/Textbook>

各回に講義資料として抜粋を配布する。

<参考文献/Reference Book>

土田耕督  『「めづらし」の詩学-本歌取論の展開とポスト新古今時代の和歌-』(大阪大学出版会、2019)
 

その他,適宜紹介する。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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