シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10240405 

△西洋倫理学史(2)
History of Western Ethics (2)
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  鬼頭 葉子

<概要/Course Content Summary>

西洋倫理学では,正しい行為や不正な行為とは何か,あるいは我々はなぜ正しい行為をしなければならないのか,といった「正義」に関する問いが時代を通じて考察されてきました。一方,近代以降の倫理学では,人間の「自由」とは何かといった問題も,非常に重要な問いとなってきました。そこで本授業では,西洋倫理学上の主要なテーマである「正義」と「自由」を先人がどのように論じてきたか,また「正義」と「自由」がどのように関わってきたかについて思想史的に論じます。 
 
各回の授業は,トピックに関する倫理学の基本的な考え方を講義します。毎回授業の最後に,授業中に出た他学生の意見に対する自分の考えや授業内容に関する意見をコメントシートに記入し,提出してもらいます。次回授業では,様々な意見を教員・学生間で共有し,他者の考え方に聞きつつ,授業内容のより深い理解を促します。

<到達目標/Goals,Aims>

(1)倫理学の重要なテーマである「自由」や「正義」に関する基本的な思考方法を理解すること。(2)現代社会における不正義や不自由さの状況を知り,どのような社会を作っていったらよいかを倫理学的に考察できること。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) はじめに: なぜ正しいことをしないといけないのか?(プラトン)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 正義と幸福: 正しい人は幸福か?(アリストテレス)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 宗教と近代: 個人の誕生と近代人の自由(ルター)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 自由と社会契約(1): 自己保存と自由(ホッブズ)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 自由と社会契約(2): 人間は生まれながらに自由だろうか?(ロック)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 自由と社会契約(3): 自由な同意と意思(ルソー)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 自律的人間: ルールに従うことは自由だろうか?(カント)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 功利主義(1): 社会と幸福(ベンサム)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 功利主義(2): 自由と幸福(ミル)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) リベラリズムの限界: 束縛がないことが自由か?(バーリンら)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 自由と安全: 「安心安全」と自由は両立するか?(ベンサム,アレント,フーコー)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 正義と平等(1): リベラルな平等(ロールズ)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 正義と平等(2): 所有と自由競争(ノージック)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 正義と平等(3): ケイパビリティ・アプローチとフェミニズム(ヌスバウム,オーキン)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) グローバルな正義: 遠くの国の人々を援助すべきなのだろうか?(オニール,ポッゲ,シンガー)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習,不明箇所の学習・調査 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  30%  講義内容についてのコメントをもとに評価する。 
中間レポート  30%  与えられた課題に対する学習の正確さ,着眼点の的確さをもとに評価する。 
期末レポート  40%  講義内容の理解の正確さ,論証の正確さをもとに評価する。 

中間レポート未提出者および期末レポートの未提出者は,成績評価の対象となりません。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
60 6.7 31.7 26.7 6.7 28.3 0.0 1.8

<テキスト/Textbook>

特になし。

<参考文献/Reference Book>

A. マッキンタイアー  『西洋倫理思想史〈上〉』(九州大学出版会、1985)ISBN:978-4873781204 
 

A. マッキンタイアー  『西洋倫理思想史〈下〉』(九州大学出版会、1986)ISBN:978-4873781266 
 

ジョン・ロールズ  『ロールズ 政治哲学史講義 I』(岩波書店、2011)ISBN:978-4000258180 
 

ジョン・ロールズ  『ロールズ 政治哲学史講義 II』(岩波書店、2011)ISBN:978-4000258197 
 

 

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