シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10240086 

△社会哲学(2)
Social Philosophy (2)
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  中村 拓也

<概要/Course Content Summary>

この講義は,人間と社会に関する哲学的考察のために,社会性の根本にある自己と他者という論題の解明を課題とする。本講義は,それぞれ,自己,他者,自己と他者を扱う三つの部分に分けることができる。第一に,第2回から第8回までは,自己についての哲学的解明を主な課題とする。第二に,第9回から第13回までは,主に近年自己と他者の関係を解明するにあって注目を集める「共感」に焦点を当てて,心理学,哲学,認知科学からの取り組みを扱う。第三に,第14回と第15回では,自己と他者の相互的関係と社会的認知の成立について扱う。 
 
講義全体に通底する哲学的基盤は,フッサールをはじめとする現象学的哲学である。他者や社会を十全に論じることができないデカルト主義的な自己閉鎖的主観性の哲学であるという現在でもなお完全には払拭されていない現象学についての誤った理解を退け,現代の社会的認知をはじめとする社会哲学的論題への現象学の寄与可能性を明らかにすることが本講義全体のねらいである。 
 
キーワード:自己,意識,相互主観性,共感,社会的認知,現象学,心の理論

<到達目標/Goals,Aims>

学生は,自己と他者についての哲学的考察に取り組むことを通じて,当該の問題についてのさまざまな学問分野からの研究成果について知ることができるようになる。そして,さらに,相互理解や社会的認知をはじめとする社会哲学的課題に対する現象学の寄与可能性について理解し,具体的な現実へのその適用可能性を検討することができるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ガイダンス  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での予習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 自己についてのさまざまな見解  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 意識・自己意識・自己性  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 透明性と匿名性  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 主観性か自己性か  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 自己と通時的統一  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 純粋と貧困  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 多次元的説明  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 主観性と相互主観性  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 共感と投影  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 共感の現象学  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 共感と社会的認知  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 主観性と他者性  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 社会的対象としての自己  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) あなた・わたし・われわれ  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容を踏まえた上での復習 

受講者と相談の上,授業計画を変更する可能性がある

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  60%  各回の講義内容をまとめた課題の内容の正確性 
期末レポート試験・論文  40%  講義の内容と関連するレポートの論証の正確性・内容の厳密性・形式 

平常点:講義の内容の理解度を問う課題に対する回答の内容によって評価  
期末レポート試験:講義で扱った主題についてのレポートの論証の厳密性,内容の正確性,レポートとしての形式によって評価 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
41 19.5 9.8 4.9 0.0 65.9 0.0 1.2

<テキスト/Textbook>

  なし 

 

<参考文献/Reference Book>

ザハヴィ  『自己と他者-主観性・共感・恥の探究-』(晃洋書房、2017)ISBN:4771029237 
 

 

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