シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10240062-003 

△英書講読Ⅱ〔哲〕-3
Reading Philosophy in English II-3
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  阿部 康平

<概要/Course Content Summary>

英書講読では,英語で書かれた哲学の原典や研究書を読解し,哲学的な思考を身に付けることを目指す。ここで言う哲学的思考とは,自ら問を立て,論理的にそれに応答する営みである。外国語の文献を翻訳していく作業は,文法にそくして日本語に置き換えれば済むというわけではない。偉大な哲学者や研究者は,自らが使う言葉には細心の注意を払っている。それゆえ,読者は,彼らの文献のなかにある一つ一つの単語や言い回しに対して,慎重に解釈を進めていく必要がある。そうでなければ,彼らの思想は汲み取れない。もちろん,翻訳書を読むという手立てもあるだろう。しかし,それは翻訳者が行った解釈であり,哲学者との本当の意味での対話にはならない。英書講読では,哲学者に対して,どのような理由でこの言葉を使っているのか,この言葉とこの言葉をどうして使い分けているのか,と問いながら,翻訳を進め,少しでも哲学者の思想の真意に迫っていきたい。当然,こうした,作業は,効率良く手早く済ます,といった学習とはならない。受講生に期待するのは,文献を何度も読み返し,辞書や文法書の助けを借りながら,いっそう説得力のある解釈へと自分の翻訳を彫琢していくことである。そのように文献と身を以て交わり,自ら考え,問を立て,それに対する答えを検討していく過程を継続していくことで哲学的な思考は培われていく。  
そこで,本講義は,次のように授業を進めていく。各回,まず,担当者が選んだ英文を授業の初めに提示し,受講生はそれを翻訳する。授業の後半は,担当者が,訳出の方法と内容の理解についての解説を行う。受講生は,それを踏まえて,授業の前半で取り組んだ自分の翻訳を訂正し,それを授業の終わりに提出し,自宅学習の課題を受け取る。自宅学習の課題は,次回の授業時に提出する。自宅学習の課題は,採点して返却するので,受講生はそれをもちいて復習する。こうした,ゆっくりではあるが堅実な英文の読解をとおして,受講生が哲学的な問いを自ら立て,自ら考える能力を手に入れられるように講義を進めていきたい

<到達目標/Goals,Aims>

【知識】文献のなかの鍵概念の意味とその概念の哲学史的背景を理解できるようになること。 
【技能】文法的理解と哲学的知識を根拠として,文献の読解ができるようなること。 
【態度】外国語の文献を日本語で把握し,自分の言葉で文献を解釈しようとする姿勢を身に着けられること。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) オリエンテーション  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) The Meaning of Nature   (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Art in 19th-century Europe   (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Imitation of Foreign Art  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Polynesian Art  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Communication in Art  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Integration of Experience  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Art as Universal Mode of Language  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Individuality of Cultures  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) Community and Continuity  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) Arts of Livings  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) Modern Society and Machine Industry   (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) Science and Moral  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) Harmful Effect of Science  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) Resistance and Conflict as Factors in Generating Art  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の振りかえりと課題の翻訳 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

小レポート  30%  課題として出した英文を精確に和訳できているか。  
期末レポート試験・論文  40%  課題として出した英文を精確に和訳できているか。  
小テスト  30%  教室で示した英文の意味を理解しているか。  

【小レポート】自宅で行う課題として,授業の内容に関連する英文の翻訳を毎回提示する。  
【期末試験】授業で扱った論題に関連する英文を試験の問題として出す。  
【小テスト】小テストして,授業中に,英文を和訳する。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
17 29.4 29.4 17.6 0.0 23.5 0.0 2.4

<テキスト/Textbook>

とくに使用しない。

<参考文献/Reference Book>

教室で随時紹介する。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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