シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


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△美術史特講Ⅱ演習
Advanced Lectures in History of Art II Seminar
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  演習/Seminar

  清瀬 みさを

<概要/Course Content Summary>

―西洋における美術家のイメージをめぐって― 
春学期につづき,西洋世界において職人であった美術家が創造的な「芸術家」へと変貌する経緯や要因をたどりつつ,とりわけ古代地中海世界の哲学思想に淵源をもつ「天才」概念の成立が重要な契機となったことを考察します。

<到達目標/Goals,Aims>

専門性の高い欧文研究書を読解する語学力を高め,西洋における美術史および芸術思想史に関する知識を深めるとともに,論述・口頭発表の能力を高めることができるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) はじめに:ルネサンス期の美術家における「創造」概念について  (授業時間外の学習/ Assignments) 毎回テキストおよび関連資料を予習しておくこと。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) R.Klibansky/E. Panofsky/F. Saxl: Saturn and Melancholy, Nendeln/Lichtenstein, 1979 の執筆者と著作の紹介 方法論とテーマ  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) テキストの第1部から第3部を底本として講読しつつ,古代ギリシア思想における天才と「メランコリー」概念の考察  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) テキストの第1部から第3部を底本として講読しつつ,中世における「メランコリー」概念の継承と変遷  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 講座登録者によるテキスト第1部から第3部のまとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) テキスト第3部を底本として講読しつつ,ルネサンスにおける「メランコリー」概念の変容の考察  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) テキスト第3部を底本として講読しつつ美術家デューラーと作品<メレンコリア1>の分析  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) デューラーをとりまく社会的背景と美術家の評価  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) メランコリー,創造,天才概念  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) ミケランジェロとラファエッロの事例  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 美術家アカデミーと美術家の社会的評価  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 紳士としての美術家像 ルーベンスの事例  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 近代的美術家のイメージ形成  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 講座登録者による北方における美術家像の事例研究報告  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) まとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 

この授業は特講Ⅰ,Ⅱと内容的に連動しています。美術理論,史観の形成と美術作品の変化,美術家の社会的イメージは有機的に関連しあっています。特講では主に理論的側面を中心に考察し,この演習科目では「美術家像」の検証を中心に進めます。 
秋学期は,R. Klibansky/E. Panofsky/F. Saxl: Saturn and Melancholy, Nendeln/Lichtenstein, 1979をテキストにドイツの画家アルブレヒト・デューラーに焦点をあてて美術家におけるメランコリーと天才概念の萌芽,そしてその視覚的イメージについて考察します。なお,受講者の興味によってはテキストを変更することもあります。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  40%  資料読解,研究発表など。 
レポート  60%  課題研究への取り組み。 

<テキスト/Textbook>

  R. Klibansky/E. Panofsky/F. Saxl: Saturn and Melancholy, Nendeln/Lichtenstein, 1979 

 

  Rudolf&Margot Wittkower: Born under Saturn, New York, 1963 ほか 

 

<参考文献/Reference Book>

  講義中に適宜指示します。 

 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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