シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10210839 

△言語学Ⅱ
General Linguistics II
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  瀧田 健介

<概要/Course Content Summary>

 言語学は言語に関する様々な側面を対象とするが,本講義では,20世紀半ばに登場しそれまでの言語学の研究対象と方法論に革命をもたらした生成文法理論の基本的概念を導入しながら,現代の言語学においてどのようなトピックが研究対象となっているかを概観する。 
 より具体的には,(1)現代の言語学,特に生成文法理論が見出してきたヒトの言語の諸性質について概観し,人工知能がヒトの言語を操れるようになるためにはどのような課題を乗り越えなければいけないかについて学ぶ(2)一見すると音声言語と全く異なるように見える手話言語も,ヒトの言語の諸性質を十全に備えたものであることを示しながら,手話言語の研究が生成文法理論を含む言語理論一般にどのような含意をもたらしてきたかを学ぶ(3)ヒトの言語の多様性と普遍性を同時に説明するために生成文法理論が提示している「原理と変数に基づくアプローチ」と呼ばれるモデルを踏まえて,世界中の言語にみられる類型論的特徴や歴史的変化がどのように分析されるか,またそれらの分析から生じてきた問題点に関して現在どのような提案がなされているかを学ぶ。 
 2020年度秋学期は基本的に対面で行いますが,講義内容は適宜録画し,授業時間外にも視聴できるように配慮します。対面授業に参加する場合も遠隔で受講する場合も,あらかじめe-class上で指定された内容に関する事前課題および講義の内容を受けての事後課題に取り組むことが必要となります。また,内容ごとにまとめの課題を提出し,それをe-class上でピアレビュー(匿名での相互評価)することで,内容をより深く理解することを目指します。諸連絡については基本的にe-classを通じて行いますので,そちらを定期的に確認してください。

<到達目標/Goals,Aims>

1.現代の言語学及び関連諸領域の基本的な知識を身につけることができる  
2.言語の「なぜ」について科学的・体系的に考えられるようになる

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) シラバスと授業方法の確認・春学期の復習  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 生成文法(4): 演算システムとしての言語  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 言語理論と人工知能(1): 形式の理解の困難さ  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 言語理論と人工知能(2): 意味・意図の理解の困難さ  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 第2-4回の内容確認課題およびそのピアレビュー  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 生成文法(5): 手話言語から見る言語の普遍性と多様性  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 手話言語の音韻と形態  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 手話言語の統語と意味  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 言語理論と手話言語  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 第6-9回の内容確認課題およびそのピアレビュー  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 生成文法(6): 「原理と変数」モデルの展開  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 「原理と変数」と類型論  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 「原理と変数」と歴史的変化  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく  
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 「変数」をより深く考える  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 第11-14回の内容確認課題およびそのピアレビュー  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容を復習し,指定された内容について予習しておく 

具体的な内容や順番は変更される可能性があるので,初回授業で配布されるシラバスで確認すること。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

事前課題  22%  指定された課題にきちんと取り組んでいるか 
事後課題  48%  指定された課題にきちんと取り組んでいるか 
内容確認課題とそのピアレビュー  30%  各内容のまとめの課題をe-class上に提出し,そのピアレビューを行う 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
83 55.4 16.9 9.6 7.2 10.8 0.0 3.0

<テキスト/Textbook>

テキストは特に使用せず,配布資料や視聴覚資料を利用する

<参考文献/Reference Book>

大津由紀雄・池内正幸・今西典子・水光雅則者 (編)  『言語研究入門-生成文法を学ぶ人のために-』(研究社、2002)ISBN:9784327401306 
 

中島平三・外池滋生 (編)  『言語学への招待』(大修館書店、1994)ISBN:9784469211849 
 

川添愛  『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット-人工知能から考える「人と言葉」-』(朝日出版社、2017)ISBN:9784255010038 
 

松岡和美  『日本手話で学ぶ 手話言語学の基礎』(くろしお出版、2015)ISBN:9784874246702 
 

追加の参考文献については講義内で適宜指示する。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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