シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10210808 

△英語学Ⅰ
English Linguistics I
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  菊田 千春

<概要/Course Content Summary>

英語学Iは,英語学IIと共に英文学科の必修科目であるが,この両科目を通して,英語とはどのような言語であるかをさまざまな角度から学び,深く理解することを目指している。また,これらの科目は教職科目でもあるので,将来教壇で英語を教える立場になる者が持つべき英語に対する知識,また視点を涵養することも意図されている。英語学Ⅰでは,まず世界の言語の中での英語の位置付け,歴史的な成り立ちから現代の英語の果たす役割など,歴史的,社会学的な視点からの特徴づけを試みる。その後,言語学の枠組みを用い,英語が言語として持つ特性を明らかにしていく。特に,音声学,音韻論では,英語の音の仕組みや体系を説明する。必要に応じて日本語との対照にもふれながら,どのように調音を行うのか,日本語とはどこが異なるのかなどを具体的に考えていく試みを通し,日本人が英語を学ぶ際・また教える際に留意すべき点などへの気づきを促す。また形態論では,英語の語の仕組みについて説明する。このように,英語の基本的な特徴を考える一方,それを客観的・科学的に捉えることで,より広く「人間の言語」というものへも目を向け,グローバリズムに即した偏りのない言語観を形成するよう配慮する。 

<到達目標/Goals,Aims>

前半の「英語の歴史」では,英語が現在の形になるまでどのような歴史をたどったのかを知り,グローバル言語と呼ばれる「強大」な言語を絶対視するのではなく,世界にある他の多くの言語と相対的に関係づけてとらえることができるようになる。  
また,後半の講義では,言語を理論的に分析する方法論を学ぶ。特に,「音声学・音韻論」では,私たちがどのように言語の音を作り出しているのかを自らが確かめ,英語や日本語で使われる「音」の作り方を分析的に知ると共に,実際に正しく調音できるようになる。また,日本語や英語の音体系はどのようなものか,どのように違うのかを理解し,いわゆる「外国人発音」がなぜ起こるのかなど,身近に見られる現象を科学的に理解できるようになる。「形態論」では,派生や複合などいろいろな造語法を知り,英語の語の構造の特性を学ぶことを通し,具体的な英語の語彙を見たときにその形態素の組み立てから意味を推測したりできるようになる。 

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) General Introduction: 英語学とは?   (授業時間外の学習/ Assignments) シラバスや受講の注意をよく読んでおく 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 英語史:英語成立以前(英語の系統)   (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第2章,第4章をよく読んでおく 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 英語史:古英語   (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第4章(前半)をよく読んでおく。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 英語史:中英語   (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第4章(後半)をよく読んでおく。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 英語史:近代英語   (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第5章(前半)をよく読んでおく。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 英語の音声学:言語音の作り方・特性  (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第6章をよく読んでおく。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 英語の音声学:日英語の母音   (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第6章をよく読んでおく。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 英語の音声学:日英語の子音  (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第6章をよく読んでおく。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 英語の音韻論:音の体系   (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第6章をよく読んでおく。 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 英語の音韻論:音韻素性  (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第7章をよく読んでおく。 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 英語の音韻論:音韻規則   (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第7章をよく読んでおく。  
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 英語の音韻論:音節,韻律構造  (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第7章をよく読んでおく。 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 英語の形態論:語の仕組み  (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第8章をよく読んでおく。  
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 英語の形態論:さまざまな語形成  (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第8章をよく読んでおく。  
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 英語の形態論:語形成と音韻論  (授業時間外の学習/ Assignments) 『英語学パースペクティブ』の第8章をよく読んでおく。 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  30%  eclassを使い,内容確認の簡単な小テスト及び関心を把握するアンケートを毎回行う。 
期末レポート試験  15%  授業に関するトピックについて2000字程度のレポート。内容の適切さを評価する。論題は後日提示する。 
中テスト4回  55%  授業で扱う4つの大きなトピックについて,それぞれ,15-20問程度の客観問題のテストを4回に分け,Formsを用いて行う。解答の仕方や期間については別途,eclassおよびDUETで連絡する。 
      

小テストや中テストには解答期間を設ける。1週間以上の期間を設けるが,締め切り近くになるとアクセスしにくくなることもある。不測の事態に備えて,必ず,自分の責任で余裕をもち,計画的に解答すること。期間以外での受験は一切認めない。問題がある場合には,事前に相談すること。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
363 16.3 27.3 22.9 16.0 17.6 0.0 2.1

<テキスト/Textbook>

龍城 正明 編著  『英語学パースペクティブ-英語をよりよく理解するための15章-』第2版  (南雲堂、2016) 405  ISBN:978-4-523-30075-5 

 

<備考/Remarks>

この授業は,1回目はオンラインで行いますが,2回目以降はオンラインと対面の「対面分散型」により行います。 
具体的な方法は1回目の授業の中で説明すると共に,eclass/DUETにその内容のまとめを上げておきます。 
基本的には,すべての講義をオンラインのリアルタイムで受けることができますが,登録者を3つのグループに分け,交替で3週間に一度,リアルタイムで行っている講義の教室に対面で参加できるようにします。(なお対面での参加は義務ではありません。対面の日にオンラインにしてもペナルティや減点は行いません。) 
 
授業内容を視聴するためのリンクは授業日にDUETで連絡します。 
また,毎回の授業に合わせたハンドアウトと小テストはeclassに掲載する予定です。 
授業の受講し方などの詳細については,初回の授業に合わせ,DUETとeclassで知らせます。 
なお,小テストや中テスト等,eclassやFormsなど,どの方法を使うかについては,状況に応じて変更の可能性があります。この連絡も,DUETおよびeclassでおこないます。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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