シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


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△英米文学特論(9)
Special Topics in English and American Literature (9)
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  下楠 昌哉

<概要/Course Content Summary>

「幻想文学」という言葉はある種の文学を指すためによく使われますが,それはいったいどのようなものでしょうか? 英米の文学作品にみられる「幻想」や「怪奇」の特性や,代表的な「幻想文学論」を紹介し,「幻想文学」とは何か,という問いに関して,学生自身が思考し,考えをまとめる機会を持ちます。それにより,文学における「ジャンル」とは何か,文学には主流と傍流,高級と低俗の区別があるのか,という文学に関わる根本的な諸問題について,受講者のみなさんが考えを広げてゆく下地をつくることを目指します。

<到達目標/Goals,Aims>

「幻想文学」という文学の領域に精緻な理論的な議論がなされていたことを理解し,自らもそれに取り組めるようになる。さらにそれにより,文学全般におけるジャンルのあり方,各種区分の根拠について,学生が思考するきっかけを与える。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 「幻想文学」とは何か:その曖昧なるもの  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 英国とファンタジー  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ファンタジーの伝播と拡散  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 英国幽霊譚:「形」を持つ超自然的物語  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 吸血鬼という形象:テーマによる幻想文学観  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 恐怖と崇高:ゴシックとは何か  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ゴシックの発展と拡散:「ゴス」という生活スタイルに至るまで  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 文学と超自然:H・P・ラヴクラフトとクトゥルー  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 幻想文学を科学する:トドロフの挑戦  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) トドロフ批評実践演習(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 次週提出する課題のための作品の選定,論じ方の検討 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) トドロフ批評実践演習(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) eclassで課題提出 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 泉鏡花:トドロフ的なものを発見していた日本幻想文学の巨人  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 精神分析と幻想文学:トドロフがあえて切ったもの  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) ローズマリー・ジャクスンの挑戦:幻想文学とは,ジャンルではなく「モード」である。  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業の復習および次週の課題準備 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) まとめ:再び「幻想文学」とは何か  (授業時間外の学習/ Assignments) 課題を執筆してeclassで提出 

講義の進度により,授業の内容を一部調整することがあります。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  20%  eclassで提出するリアクションメッセージの提出状況と内容 
中間課題  50%  2回にわたる「トドロフ批評実践演習」のこと。第11回提出の課題だけでなく,第10回にでの準備の様子も評価する。 
最終レポート  30%  授業内容の理解の度合い,論拠を挙げた独自の議論,どちらも評価する。 

<参考文献/Reference Book>

ローズマリー・ジャクスン  『幻想と怪奇の英文学III-転覆の文学編-』(春風社、2018)ISBN:9784861106224 本書の内容は,13,14回の講義で取りあげる予定です。(8, 10回も,やや関係があります。)購入は必須ではありません。 
 

 

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