シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10210324-020 

△Junior Seminar Ⅱ-20
Junior Seminar II-20
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  演習/Seminar

  白川 恵子

<概要/Course Content Summary>

 引き続き,アメリカにおける人種的背景に注目しながら,実在の人物にフォーカスを当てた歴史小説を読む。 
 秋学期は,1831年,南北戦争以前期のヴァージニア州はサザンプトン郡にて勃発した合衆国史上最大かつ最悪と言われた奴隷叛乱事件の首謀者を主人公にした物語を読む。 
 南部白人作家スタイロンによる『ナット・ターナーの告白』(1967)は,出版直後の高評価ののち黒人ヒーロー像の表象をめぐって大論争を引き起こし,こんにちでは,ある種の問題作となっている。またつい最近,ナット・ターナーの叛乱について映画化(Nate Parker (dir), The Birth of a Nation, 2016)され,こちらも,複数の意味においてセンセーションを巻き起こしている。 
 サザンプトン郡の事件は,多くの文学作品や映像作品への想像力をかきたててきた重層的な歴史事象であり,現在に至るまで注目され続けている事件であるが,ナット・ターナーの名をアメリカ一般大衆にまで浸透させる契機となったスタイロン作品を読むことによって,文学と歴史,映像と文化といった幅広い背景を学びたい。本事件にまつわる関連作品は実に多いので,時間が許す限り紹介したい。 
 演習形式の授業とし,学期末には,英文学科の規定語数の英文ペーパー(全ゼミ共通)を提出してもらう。 
 授業内では,テクスト分担箇所についての口頭発表と期末ペーパー構築のための口頭発表をしてもらう。  
 進捗と分担発表については,初回授業時に相談の上,決定し,改めて詳細なシラバスを配布する。 

<到達目標/Goals,Aims>

・初期アメリカの歴史的事件と文学作品との関連について理解する。 
・作家および作品の背景に関する知識を得て,文学テクストの考察を深める。 
・プレゼンテーション,ペーパー執筆を通じて,4年次のSenior Seminar において更に研究をすすめるための読解力や表現方法(口頭/論文)を習得する。 
・論理的な内容の論考を適切な英語で提示できうる技術を鍛錬する。 

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イントロダクション:授業内容と進捗について,使用テクストと関連テクストについて,配布資料について  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容と進捗および個人発表に関する理解,配布資料に関する理解 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) The Southampton Insurrection of 1831 に関する事件概要  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料の予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Thomas R. Gray, The Confessions of Nat Turner(1831)について  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料の予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) William Styornとターナー論争(スタイロン批判書Ten Black Writers Respondを中心に)  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料の予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Styron テクスト読解と分析① 
個人口頭発表・ディスカッション・解説 
(授業時間外の学習/ Assignments) テクストの読み,テクスト発表の準備・ハンドアウトの作成(発表者) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Styron テクスト読解と分析② 
個人口頭発表・ディスカッション・解説 
(授業時間外の学習/ Assignments) テクストの読み,テクスト内容発表の準備・ハンドアウトの作成 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Styron テクスト読解と分析③ 
個人口頭発表・ディスカッション・解説 
(授業時間外の学習/ Assignments) テクストの読み,テクスト内容発表の準備・ハンドアウトの作成 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Styron テクスト読解と分析④ 
個人口頭発表・ディスカッション・解説 
(授業時間外の学習/ Assignments) テクストの読み,テクスト内容発表の準備・ハンドアウトの作成 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Styron テクスト読解と分析⑤ 
個人口頭発表・ディスカッション・解説 
(授業時間外の学習/ Assignments) テクストの読み,テクスト内容発表の準備・ハンドアウトの作成 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) Styron テクスト読解と分析⑥ 
個人口頭発表・ディスカッション・解説 
(授業時間外の学習/ Assignments) テクストの読み,テクスト内容発表の準備・ハンドアウトの作成 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) Styron テクスト読解と分析⑦ 
個人口頭発表・ディスカッション・解説 
(授業時間外の学習/ Assignments) テクストの読み,テクスト内容発表の準備・ハンドアウトの作成 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) Styron テクスト読解と分析⑧ 
個人口頭発表・ディスカッション・解説 
(授業時間外の学習/ Assignments) テクストの読み,テクスト内容発表の準備・ハンドアウトの作成 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 期末ぺーパー執筆に向けて(個人ペーパーの構築と発表)①:構想・構築  (授業時間外の学習/ Assignments) 個人ペーパーの作成準備とプレゼンテーションの準備・期末ペーパーのための論考構築 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 期末ぺーパー執筆に向けて(個人ペーパーの構築と発表)②:プレゼンテーション  (授業時間外の学習/ Assignments) 個人ペーパーの作成準備とプレゼンテーションの準備・期末ペーパーのための論考構築 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 期末ぺーパー執筆に向けて(個人ペーパーの構築と発表)③:執筆  (授業時間外の学習/ Assignments) 個人ペーパーの作成準備とプレゼンテーションの準備・期末ペーパーのための論考構築 

進捗状況によって,受講者と相談のうえで,発表の順番など,一部授業内容を変更することがあります。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  50%  出席,授業参加態度,個人口頭発表,ディスカッション,提出物,小テストなど 
なお,評価対象となるためには,授業全体の2/3以上の出席が必要となる。 
期末ペーパー  50%  英語による1500words程度のペーパー 

・能動的に授業に参加できているか。 
・自身の口頭発表のみならず,他者のそれに対し,積極的なディスカッションをしているか。テ 
・クスト理解を深めることができているかどうか。 
・提出物は指示通り出されているか。 
・論理的かつ適切な英語で期末ペーパーが書かれているか。

<テキスト/Textbook>

William Styron , The Confessions of Nat Turner .   (Vintage Classics, 2004) .  ISBN:0099285568 

 

(【参照図書】『ナット・ターナーの告白』大橋吉之輔訳,東京:河出書房,1979)

<参考文献/Reference Book>

Thomas R. Gray , The Confessions of Nat Turner .  俗に『告白原本』と言われるナット・ターナーの事件告白書(自白書パンフレット)です。ウェブ上から無料で入手できます。 

 

 

 

その他,参考資料は,適宜,授業内で紹介・指示します。

<備考/Remarks>

連絡は,原則的に,e-classなどからメイルで行います。同志社メイル・アドレスに入った連絡は,確実に見ることができるように,各自モバイル転送設定をしておいてください。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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