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※学期中に内容が変更になることがあります。 | |||||
2020年度
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<概要/Course Content Summary> 科学思想史は,科学をどのように捉えるのか,という問いを,歴史的観点から捉える学問的分野である。物理学の近代的展開を促したのは数学であるから,その理解を欠いては科学的営為を捕捉する視点は獲得できない。よく知られているように,ニュートンの古典的な力学が前提している空間の幾何学的構造はユークリッド的である。これにたいして,アインシュタインの提起した一般相対性理論は,一般的幾何学としてのリーマン幾何学に基づいている。だから,アインシュタインの考えがニュートンのそれよりも包括的であるのを認めるとすれば,わたしたちが実際に経験している空間は,一定の曲率を内属させていることになる。幾何学の形式性は,宇宙の物理的構造にかんする理論的準拠枠を提供している。逆に言えば,物理学は,さまざまな経験的事象の包括的理解の形式的基礎を獲得するために,幾何学を実際的に活用している。このように,経験的な現象の理解では,数学が物理学に与えている理論的影響と,物理学が数学に与えている実際的地位とにたいする探究が重要になってくる。それと同じように,科学的営為を方向づけている科学的理論の把握は,論理学の視座がなければ成立しない。現代の物理学で鍵概念になっている「場」の捕捉には,「場」という概念の理論的役割と経験的内容を析出させなければならない。この探査を導くのが論理学の見地である。しかも,ブールが形式的論理を数学的な手法で処理して以来,科学的探究と科学的理論の形式的組織化を可能にしている数学と論理学の関係は,きわめて重要な課題となっている。数学が論理学を基礎づけているのか。あるいは,論理学の基底に数学があるのか。それとも,数学は,論理学とは異なる特有の性格を所有しているのか。このように科学の土台にある問いを,本演習では,思想史という点から,形式論理学にかんする古典的著作である,ミルのA System of Logicに照準を定め,その現代的意義を探ってみたい。 <到達目標/Goals,Aims> 【知識】科学的理論の形式的構造を,数学と論理学の知見から理解できるようになること。 <授業計画/Schedule>
授業の進捗状況によって授業計画に変更の生じる場合がある。その都度,教室のなかで確認し,状況に応じて授業の計画を見なおす。 <成績評価基準/Evaluation Criteria>
【小レポート】指定した箇所を読み要点をまとめる。 <テキスト/Textbook>
<参考文献/Reference Book> 随時紹介する。 |
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お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
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