シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


30153504 

△イスラーム基礎法学4 (イスラーム基礎法学(4))
Islamic Jurisprudence 4 -Introduction to Principles of Islamic Jurisprudence (4)-
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  四戸 潤弥

<概要/Course Content Summary>

 イスラーム哲学は神学や宗教と対立するものであるとのイメージがあります。西欧キリスト教神学での真理(神)を,近代哲学では神に言及しない真理とした影響でしょうか。イスラーム哲学はカラーム(言葉)学と呼ばれています。目的は『クルアーン』の正しい理解で,方法論は春学期に学んだ伝承や伝統によるものでなく,言語や修辞学などの文理解釈により比重を置いて行うものです。この学問はギリシャの学問の方法論を継承したため,あたかもギリシャ哲学と,伝承を基礎としたイスラーム学とが対立するかのように,つまり誇張して言えば錯覚を引き起こされました。『クルアーン』の正しい理解を目的とした方法論としてのイスラーム法理学は伝承と言語学による理解という二つの大きな手段によって成立しています。したがってイスラームにおいて哲学と宗教学の対立はなく,方法論におけるウェートの違いなのです。井筒俊彦の方法論は言語にウェートを置くことで,イスラーム理解と探求を禅や仏教,儒教などの東洋思想の中で行おうとしました。またスーフィズムは言語理解にウェートを置く過程で形而上思考へと進み,西欧哲学の様相を取るに至りました。秋学期は言語理解の方法論である文理解釈を中心にイスラーム法理学を学びます。

<到達目標/Goals,Aims>

『クルアーン』の理解がイスラーム学の中心軸であることを理解し,イスラーム学及び,イスラームという宗教を客観的に把握できるようにする。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 法判断の構成要件(1)判断者  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 法判断の構成要件(2)法判断  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 法判断の構成要件(3)判断の客体  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 法判断の構成要件(4)判断の主体  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 文理解釈の基本原則(クルアーンとハディースの解釈のために)  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 明文の表意法  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 反対解釈  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 意味の明瞭な明文とその序列  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 意味の不明瞭な明文とその序列  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 多義語とその意味  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 一般語とその意味  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 特殊語とその意味  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 論理解釈の基本原則(立法の一般的目的)  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 神の権利と人間の権利  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) イジュティハード(明文なき法学者の法解釈過程)の可能なもの,規範の廃棄(後法優法)  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の理解とそれに関する文献を読むように努める。 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

出席  30%  ディスカッション 
期末レポート試験・論文  30%  理解と習熟度 
その他  40%  履修における自己の研究や応用との関連性 

<テキスト/Textbook>

アブドル=ワッハーブ ハッラーフ,中村廣治郎訳  『イスラムの法-法と理論-』 (東京大学出版会、1984初版) アマゾン  ISBN:4130311131  神学部図書室,同志社大学図書館所蔵 

 

<参考文献/Reference Book>

Ahmad Ibn Lulu Ibn Al-Naqib, Noah Ha Mim Kelle(translation from Arabic) , Reliance of the Traveller :  The Classic Manual of Islamic Sacred Law Umdat Al-Salik ,  Revised .   (Amana Pubns, 1997) ,  アマゾン .  ISBN:0915957728  神学部図書室,同志社大学図書館所蔵 

 

 

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