シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10103254 

△近現代思想家の宗教観演習4 (ユング研究 )
Seminar: Modern and Contemporary Thinkers' Views on Religion 4 -Jung -
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  演習/Seminar

  三宅 威仁

<概要/Course Content Summary>

 分析心理学の創始者カール・グスターフ・ユング(1875-1961)の名声は,我が国においてもカウンセリングの制度が社会的に整備されるに伴い,ますます高まりつつある。本講ではユングの宗教観について研究する。 
スイス改革派の牧師の家に生まれ,「心の医者」を自称したユングは,宗教に多大な関心を寄せ,数多くの著作を著した。ユングによれば,人間の心は「個性化」と呼ばれる過程を経ながら潜在的可能性をより実現した段階へと成長していく。その点,宗教が人間の心をより高い次元へと引き上げる働きを持つものであるとすれば,人間の心そのものが宗教的機能を持っていると言えるし,また,宗教的諸現象は心の諸過程を表現したものとして解釈することができるのである(それに還元し尽くされないが)。 
 ユングの宗教観は『心理学と宗教』と題された論文集にまとめられているが,初心者には難解であるため,本講ではまず,彼が入門書として編集した『人間と象徴』の中から「無意識の接近」を講読する。これによってユング心理学の基礎知識を得た後,『心理学と錬金術』の第1部「錬金術に見られる宗教心理学的問題」に取り組みたい。

<到達目標/Goals,Aims>

ユングの構築した分析心理学の基本的な理論や実践を理解する。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1回目  (内容/ Contents) 序論  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 2回目  (内容/ Contents) 夢の重要性(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 3回目  (内容/ Contents) 夢の重要性(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 4回目  (内容/ Contents) 無意識の過去と未来  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 5回目  (内容/ Contents) 夢の機能(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 6回目  (内容/ Contents) 夢の機能(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 7回目  (内容/ Contents) 夢の分析  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 8回目  (内容/ Contents) タイプの問題(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 9回目  (内容/ Contents) タイプの問題(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 10回目  (内容/ Contents) 夢象徴における元型(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 11回目  (内容/ Contents) 夢象徴における元型(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 12回目  (内容/ Contents) 人間のたましい(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 13回目  (内容/ Contents) 人間のたましい(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 14回目  (内容/ Contents) 象徴の役割  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。 
(実施回/ Week) 15回目  (内容/ Contents) 断絶の治癒  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストの該当箇所を読解すること。期末レポートを作成すること。 

テキストを毎回おおよそ15ページずつ読み進み,少なくとも「無意識の接近」は読み終えたい。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  80%  テキストの読解を確認する。 
期末レポート試験・論文  20%  テキストの読解を確認する。 
特記事項    本講は演習形式で行われるので,受講者にはクラスにおいて口頭で発表することを求める。講義回数の3分の2以上の出席がない場合,レポートを提出しても単位は認定されない。 

<参考文献/Reference Book>

C. G. ユング  『人間と象徴-無意識の世界(上巻)-』(河出書房新社、1975年)
 

C. G. ユング  『心理学と錬金術Ⅰ』(人文書院、1976年)
 

C. G. ユング  『心理学と宗教』(人文書院、1989年)などを用いるが,必要箇所をコピーして教室で配布する。 
 

 

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