シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10103034 

△新約聖書解釈学2 (新約聖書概論(2))
New Testament Hermeneutics 2 -New Testament (2)-
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  村山 盛葦

<概要/Course Content Summary>

 この講義では,初期キリスト教の歴史を概観したあと,新約聖書の中から第二パウロ書簡,ヨハネ黙示録を中心に学びます。各文書の特徴,神学的メッセージ,そして文書が書かれた社会的,文化的,政治的背景を考察します。また,初期キリスト教神学がどのような課題を持ちながら発展していったのかも考察します。講義は大きく三つのテーマ(初期キリスト教の歴史と広がり,第二パウロ書簡,黙示思想)に分けて行い,各テーマ毎にA4レポート1枚(1200字程度)の提出を課します。 
 なお,担当者の牧会経験(実務経験)から,キリスト教会における新約聖書解釈学(第二パウロ書簡,公同書簡,ヨハネ文書,ヨハネ黙示録など)の重要性についても具体的に紹介する予定である。

<到達目標/Goals,Aims>

 各文書の内容に精通するだけでなく,聖書学の専門的な知識と方法論を身につけることがこの科目の目標です。その目標の達成度をみるために,各テーマ毎にA4レポート(1200字程度)の提出とグループ活動を行います。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1回目  (内容/ Contents) ガイダンス  (授業時間外の学習/ Assignments) パウロ書簡の通読(1時間) 
(実施回/ Week) 2回目  (内容/ Contents) 書簡の年代  (授業時間外の学習/ Assignments) 第二パウロ書簡と公同書簡の通読(1時間) 
(実施回/ Week) 3回目  (内容/ Contents) 初期キリスト教の歴史と広がり(1)-前史と復活事件  (授業時間外の学習/ Assignments) 菊地榮三他『キリスト教史』53-73頁(1時間) 
(実施回/ Week) 4回目  (内容/ Contents) 初期キリスト教の歴史と広がり(2)-エルサレム教会  (授業時間外の学習/ Assignments) 使徒言行録1章から12章の通読(1時間) 
(実施回/ Week) 5回目  (内容/ Contents) 初期キリスト教の歴史と広がり(3)-アンティオキア教会  (授業時間外の学習/ Assignments) 使徒言行録13章から20章の通読(1時間) 
(実施回/ Week) 6回目  (内容/ Contents) 振り返りと討議(初期キリスト教の歴史と広がりについてA4レポート①の提出)  (授業時間外の学習/ Assignments) ミークス『古代都市のキリスト教』33-59頁,木田献一他監修『現代聖書講座』第1巻,301-336頁(1時間) 
(実施回/ Week) 7回目  (内容/ Contents) 第二パウロ書簡(1)-コロサイ書  (授業時間外の学習/ Assignments) 荒井献他『総説新約聖書』320-333頁(1時間) 
(実施回/ Week) 8回目  (内容/ Contents) 第二パウロ書簡(2)-エフェソ書  (授業時間外の学習/ Assignments) 荒井献他『総説新約聖書』334-346頁(1時間) 
(実施回/ Week) 9回目  (内容/ Contents) 第二パウロ書簡(3)-牧会書簡  (授業時間外の学習/ Assignments) 荒井献他『総説新約聖書』346-376頁(1時間) 
(実施回/ Week) 10回目  (内容/ Contents) 振り返りと討議(第二パウロ書簡についてA4レポート②の提出)  (授業時間外の学習/ Assignments) 村山盛葦「新約聖書・初期キリスト教における『信徒』と『教職(制)』について」『宗教改革と現代』73-80頁(配布プリント)の通読(1時間) 
(実施回/ Week) 11回目  (内容/ Contents) 黙示思想(1)-ヨハネ黙示録の位置づけ  (授業時間外の学習/ Assignments) シュミットハルス『黙示文学入門』163-185頁(1時間) 
(実施回/ Week) 12回目  (内容/ Contents) 黙示思想(2)-ヨハネ黙示録の概要(構成・特徴)  (授業時間外の学習/ Assignments) 荒井献他『総説新約聖書』448-470頁(1時間) 
(実施回/ Week) 13回目  (内容/ Contents) 黙示思想(3)-ヨハネ黙示録の世界  (授業時間外の学習/ Assignments) 佐竹明『黙示録の世界』1-82頁(1時間) 
(実施回/ Week) 14回目  (内容/ Contents) 振り返りと討議(黙示思想についてA4レポート③の提出)  (授業時間外の学習/ Assignments) ボウカム『ヨハネ黙示録の神学』190-215頁(1時間) 
(実施回/ Week) 15回目  (内容/ Contents) 総括  (授業時間外の学習/ Assignments) 14回の授業内容の整理・確認(1時間) 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  40%  毎回出席をとります。ただし授業には課題テキストを精読して臨むことが重要です。 
小レポート3回分  60%  講義の内容理解と主体的な問いを求めます。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
61 36.1 19.7 14.8 8.2 21.3 0.0 2.4 *

<テキスト/Textbook>

  『新約聖書-新共同訳-』 (日本聖書協会) 毎講,持参してください。 

 

<参考文献/Reference Book>

荒井献他  『総説 新約聖書』(日本基督教団出版局、1981年)
 

大貫隆他  『新版 総説 新約聖書』(日本基督教団出版局、2003年)
 

木幡藤子,青野太潮編  『聖書学の方法と諸問題』(日本基督教団出版局、1996年)
 

W.A.ミークス  『古代都市のキリスト教-パウロ伝道圏の社会学的研究-』(ヨルダン社、1989年)
 

W.G.キュンメル  『新約聖書神学』(日本基督教団出版局、1981年)
 

E.ローゼ  『新約聖書神学概説』(日本基督教団出版局、1982年)
 

菊地榮三(著), 菊地 伸二(著)  『キリスト教史』(教文館、2005)ISBN:4764272482 
 

リチャード S. アスコー  『パウロの教会はどう理解されたか』(日本キリスト教団出版局、2015)
 

辻学  『偽名書簡の謎を解く-パウロなき後のキリスト教-』(新教出版社、2013年)
 

シュミットハルス  『黙示文学入門』(教文館、1986年)
 

佐竹明  『黙示録の世界』(新地書房、1987年)
 

ボウカム  『ヨハネ黙示録の神学』(新教出版社、2001年)
 

岡田温司  『黙示録-イメージの源泉-』(岩波書店、2014年)
 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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