シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10102254 

△ユダヤ学演習4 (ユダヤ教におけるアブラハム像(2))
Jewish Studies : Seminar 4 -The Image of Abraham in Judaism (2)-
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  演習/Seminar

  勝又 悦子

<概要/Course Content Summary>

 「アブラハム像演習1(=ユダヤ学演習3)」の続編である。秋学期には,創世記22章,アブラハムによる実の息子イサクの供犠を扱う。この事件は,ユダヤ教の伝統ではアケダー(原義:縛ること)と呼ばれ,神の不条理な命令,それに対するアブラハムの行動,イサクの行動の意味について,時代を通じて議論されてきた。またユダヤ美術の重要なモチーフともなった。キリスト教,イスラームにおいても同様である。本演習では,このアケダーを後代のユダヤ教がどのように解釈したのか,またアケダーがユダヤ教において果たした意義を考察する。アラム語訳聖書(タルグム),ラビ・ユダヤ教聖書解釈(ミドラシュ)である創世記ラッバ,中世のユダヤ思想家マイモニデス,また現代のユダヤ思想家アンドレ・ネイル他,のアブラハム解釈を扱う。授業最終3回分は,受講者各自の関心について口頭発表を行い,討論の中で研究の進展を目指す。

北フランスヘブライ語写本のアケダー挿絵

<到達目標/Goals,Aims>

学生が,アケダーの重要性を理解できるようになる。学生が,ユダヤ教文献の扱い方を理解するようになること。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1回目  (内容/ Contents) ガイダンス 
ユダヤ教文献の扱い方 
(授業時間外の学習/ Assignments) 指定の文献を読む。 
(実施回/ Week) 2回目  (内容/ Contents) アケダーとは。創世記22章の精読 
キリスト教,イスラームにおけるイサク供犠の理解 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 創世記22章を精読する。 
(実施回/ Week) 3回目  (内容/ Contents) タルグムオンケロスにおける創世記22章精読とディスカッション  (授業時間外の学習/ Assignments) 担当のテキストを読む 
不明点,問題点を見つける 
(実施回/ Week) 4回目  (内容/ Contents) タルグム偽ヨナタンにおける創世記22章前半精読とディスカッション  (授業時間外の学習/ Assignments) 担当のテキストを読む 
不明点,問題点を見つける 
(実施回/ Week) 5回目  (内容/ Contents) タルグム偽ヨナタンにおける創世記22章後半精読とディスカッション  (授業時間外の学習/ Assignments) 担当のテキストを読む 
不明点,問題点を見つける 
(実施回/ Week) 6回目  (内容/ Contents) 創世記ラッバ54章前半精読とディスカッション  (授業時間外の学習/ Assignments) 担当のテキストを読む 
不明点,問題点を見つける 
(実施回/ Week) 7回目  (内容/ Contents) 創世記ラッバ54章後半精読とディスカッション  (授業時間外の学習/ Assignments) 担当のテキストを読む 
不明点,問題点を見つける 
(実施回/ Week) 8回目  (内容/ Contents) 創世記ラッバ55章前半精読とディスカッション  (授業時間外の学習/ Assignments) 担当のテキストを読む 
不明点,問題点を見つける 
(実施回/ Week) 9回目  (内容/ Contents) 創世記ラッバ55章後半精読とディスカッション  (授業時間外の学習/ Assignments) 担当のテキストを読む 
不明点,問題点を見つける 
(実施回/ Week) 10回目  (内容/ Contents) マイモニデスにおけるアケダー理解について 
考察とディスカッション 
(授業時間外の学習/ Assignments) 担当のテキストを読む 
不明点,問題点を見つける 
(実施回/ Week) 11回目  (内容/ Contents) アンドレ・ネイルのアケダー理解について 
考察とディスカッション 
(授業時間外の学習/ Assignments) 担当のテキストを読む 
不明点,問題点を見つける 
(実施回/ Week) 12回目  (内容/ Contents) ユダヤ美術におけるアケダーについて 
考察とディスカッション 
(授業時間外の学習/ Assignments) 担当のテキストを読む 
不明点,問題点を見つける 
(実施回/ Week) 13回目  (内容/ Contents) 研究発表(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 研究発表の準備をする 
(実施回/ Week) 14回目  (内容/ Contents) 研究発表(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 研究発表の準備をする 
(実施回/ Week) 15回目  (内容/ Contents) 研究発表(3)と総括  (授業時間外の学習/ Assignments) 期末レポートの準備をする 
 

受講者と相談の結果,授業の内容,進度を変更する可能性がある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

出席  40%  テキストを読んでくること。積極的に議論に参加すること。 
発表  30%  分担するテキスト,問題について調べて発表。 
期末レポート  30%  授業の中で扱ったテキストの一つ,あるいは問題点について踏み込んで論じること。 

<参考文献/Reference Book>

L. Ginzberg , The Legends of the Jews .   (The Jewish Publication Society of America, 1967) .  必要に応じて,授業で紹介します。 

 

<備考/Remarks>

邦訳資料の配布など必要なサポートは行います。受講者は各自のできる範囲で,また興味に応じてテキストを分担して読みます。様々なバックグラウンドの受講者の参加を期待します。アラム語,ヘブライ語の知識は不要ですが,これらの言語を習得,学習中の受講生には,積極的に原典資料にあたってもらいます。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
Copyright(C) 2020 Doshisha University All Rights Reserved. 無断転載を禁止します。