シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10101380 

○宗教科教育法A1 (宗教科教育法(中学校1))
Teaching Method for Religious Education A1 -Teaching Method for Religious Education (Junior High School 1)-
2単位/Unit  春学期/Spring  今出川/Imadegawa  演習/Seminar

  三宅 威仁

<概要/Course Content Summary>

 本講は,キリスト教主義中学校の宗教科(聖書科)の教職免許状の取得を目指す者を対象とした演習である。その目的は,中学校において宗教科(聖書科)の教育を行う際に必要とされる知識や技法・心構えなどを養うことにある。 キリスト者の占める割合が総人口の1パーセントにも満たない我が国において,キリスト教主義中学校に入学してくる生徒の大半はそれまで聖書に触れたことのない者である。彼らの生活の場は非キリスト教的・世俗的な文化・社会の中にある。宗教科(聖書科)の教員は,この事実をよく弁えていなければ,授業や礼拝でどれだけキリスト教のメッセージを語っても,生徒の生活から乖離したものとなってしまうであろう。 そこで,本講では大局的な観点に立ち,現代日本社会に生きる中学生にとってどのような宗教科(聖書科)教育が必要とされているのかを考察する。この課題に答えるために,まず,宗教教育の諸類型を識別する。次に,中学生の抱えている問題・宗教の抱えている問題・教育の抱えている問題を順次考察していくが,それは同時に現代日本社会そのものの抱えている問題を剔抉することでもある。 
 また,教案作成法や教授法・評価法などの技法についても適宜,学ぶ。

<到達目標/Goals,Aims>

 中学校において宗教科(聖書科)の教育を行う際に必要とされる知識や技法・心構えなどを養う。とりわけ現代日本社会に生きる中学生にとって必要な宗教科(聖書科)教育について理解できるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1回目  (内容/ Contents) 序論  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 2回目  (内容/ Contents) 宗教教育の諸類型(1):宗教知識教育  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 3回目  (内容/ Contents) 宗教教育の諸類型(2):異文化理解としての宗教教育  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 4回目  (内容/ Contents) 宗教教育の諸類型(3):宗教情操教育  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 5回目  (内容/ Contents) 宗教教育の諸類型(4):宗派(教派)教育  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 6回目  (内容/ Contents) 中学生の抱えている問題(1):アイデンティティの確立と宗教  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 7回目  (内容/ Contents) 中学生の抱えている問題(2):社会性の涵養と宗教  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 8回目  (内容/ Contents) 現代宗教の抱えている問題(1):風俗習慣としての宗教  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 9回目  (内容/ Contents) 現代宗教の抱えている問題(2):御利益宗教  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 10回目  (内容/ Contents) 現代教育の抱えている問題(1):競争原理と隣人愛の相剋  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 11回目  (内容/ Contents) 現代教育の抱えている問題(2):道徳教育と宗教教育  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 12回目  (内容/ Contents) 現代日本社会の抱えている問題(1):画一化と多様性の相剋  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 13回目  (内容/ Contents) 現代日本社会の抱えている問題(2):高度資本主義社会における「生きがい」と宗教  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 14回目  (内容/ Contents) 現代日本社会における宗教科(聖書科)教育のあるべき姿  (授業時間外の学習/ Assignments) クラスで紹介する文献を読解すること(90分)。 
(実施回/ Week) 15回目  (内容/ Contents) 総括  (授業時間外の学習/ Assignments) 期末レポートを作成すること。 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(課題文献の読解とクラスへの積極的な取り組み)  40%  文献の読解を確認する。 
小レポート  30%  聖書の基礎知識を確認する。 
期末レポート試験・論文  30%  宗教科教育に関する基礎知識を確認する。 

 本講は演習形式で行われるので,受講者にはクラスにおいて口頭で発表することを求める。さらに,小レポート3本の提出を学期中に,口頭発表と小レポートの内容を発展させたレポートの提出を学期末に課する。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
10 60.0 0.0 30.0 0.0 10.0 0.0 3.0

<参考文献/Reference Book>

井上順孝  『若者と現代宗教』(ちくま新書、1999年)
 

上田紀行  『宗教クライシス』(岩波書店、1995年)
 

日本基督教団教育委員会(編)  『教会教育ガイド』(日本基督教団出版局、1982年)
 

  などを参考文献として用いるが,必要箇所をコピーして教室で配布する。 

 

<備考/Remarks>

この科目は,「先行登録科目」です。 
履修については『免許・資格関係履修要項』を参照すること。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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