2019年度

＜概要/Course Content Summary＞

　同志社大学の教育理念は「良心教育」である。校祖新島襄先生が140年程前に主張された「良心」の重要性は，現代において重要性を増している。この良心の問題を，道徳哲学としてではなく，社会科学および自然科学の立場から解明する試みは学術的にも重要性を増しているだけでなく，創造性が経済競争力の源泉となる21世紀のグローバル経済において，決定的重要性を持つと考えられる。　
　良心の解明は，「こころ」の解明と密接に繋がる。「こころ」とは何かを，人文科学，社会科学および自然科学といった様々な領域の研究者および芸術家・企業家が，自身の経験を生かし，実践的な視点で授業を行うことにより，共に解明していくことが，本講義の目的となる。　
　新技術の開発と活用を基盤に置き，自然との共生を軸とした21世紀型ライフスタイルを提示し，新しい価値観の基で新しい消費市場を創造していくことによって経済発展が可能となることは，多くの人々によって主張されてきているものの，それを可能にするための基礎学問が「こころ」の解明であるという主張はあまり聞かない。しかし，人々が何によって心を動かされ，それがどのような行動に結びつくのかを理解しなければ，経済および社会を理解できない。　
　良心の理解は，善と悪が社会において，どのような構造の中で生まれて来るのかという問題と，それが情動を伴った心の動きとどのように関連するのかを明らかにすることによって理解が可能となると考える。このような研究領域は，「良心の経済学」または「こころの経済学」と呼ぶことも可能であろう。この問題を，本講義では探求することとなる。　
　なお，本講義は，レオ財団からの助成を受け，同志社大学良心学研究センター，同志社大学創造経済研究センターとの共催によって開講する。本授業は集中講義方式を採り，土曜日3講時から5講時まで（13：10～18：10）の授業を春学期に5回実施する。

＜到達目標/Goals,Aims＞

学問的に良心と心の問題を解明し，創造的能力の向上に繋げることができる力を身につける。

＜授業計画/Schedule＞

本講義は，議論の時間を十分に取り，学生による積極的参加を期待している。

＜成績評価基準/Evaluation Criteria＞

＜成績評価結果/Results of assessment＞   成績評価の見方について/Notes for assessment

＜テキスト/Textbook＞

適宜授業資料をe-classにアップして配布する

＜参考文献/Reference Book＞