シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2019年度

10922003 

○福祉と人権
Social Welfare and Human Rights
2単位/Unit  春学期/Spring  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  木原 活信

<概要/Course Content Summary>

社会福祉と人権という根源的テーマについて,「ハードな」法的な正義論,制度論としての人権論ではなく,できるだけ身近な課題,つまり他者との関係性の文脈(ケア論)としての「ソフトな」人権論をとりあげていきたい。まず人間の尊厳について哲学的に考えた上で,極めて身近な自分自身を尊重する(愛する)という点からはじめる。その上で,隣人(他者)を尊重するという社会福祉の実践的な課題を,それが侵害されている状況を貧困,障害,高齢,児童,マイノリティなどの実際の例を用いながら,考えていきたい。そして,最後にどのようにすれば他者の人権を尊重することになるのか,「関係性としての人権」という福祉援助(ケア)の課題について言及していきたい。授業計画としては以下のようなものを予定しているが,受講者のニーズに合わせて若干の変更もある。

<到達目標/Goals,Aims>

受講生が,自らを愛するように隣人を愛することの意識の必要性に自覚的になることを目指す。 
受講生が,他者の痛みに敏感になることを目指す。 
受講生が,最低限の福祉の知識を理解することを目指す。 
受講生が,最低限の人権に関する歴史や制度を理解することを目指す。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) オリエンテーション  権利とは何だろうか? 社会福祉とは何だろうか。 Say, “No”  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 人権の根拠  人間の尊厳について なぜ人間に尊厳があるのか? 
  
(授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 人権の出発点:「わたし」の尊重 セルフエスティーム 
 アサーション  「いいえ」ということ 
 あなたの尊厳,彼の尊厳(他者の尊厳)を守るということ コンパッション 
(授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 国家は,福祉と人権をどう考えるべきか。 人権が明文化された文章の検討 憲法25条,世界人権宣言  (授業時間外の学習/ Assignments) 日本国憲法を読んでおくこと,世界人権宣言を読んでおくこと 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 人権を守ることと侵害されるということ(1)貧困  (授業時間外の学習/ Assignments) 教科書を所定の箇所を予め読んでおくこと 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 人権を守ることと侵害されるということ(2)児童  (授業時間外の学習/ Assignments) 教科書を所定の箇所を予め読んでおくこと 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 人権を守ることと侵害されるということ(3)高齢  (授業時間外の学習/ Assignments) 教科書を所定の箇所を予め読んでおくこと 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 人権を守ることと侵害されるということ(4)障害(①身体,②知的,③発達)  (授業時間外の学習/ Assignments) 教科書を所定の箇所を予め読んでおくこと 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 人権を守ることと侵害されるということ(5)精神障害  (授業時間外の学習/ Assignments) 教科書を所定の箇所を予め読んでおくこと 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 人権を守ることと侵害されるということ(6)マイノリティ  (授業時間外の学習/ Assignments) 教科書を所定の箇所を予め読んでおくこと 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 人間の尊厳を支援する(1)そのままで存在してよい権利(生存権)への支援  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 人間の尊厳を支援する(2)多様性への支援―みんな違っていてもいい権利の保障  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 人間の尊厳を支援する(3)自分のことは自分で決める権利の保障と支援  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 総括・討論  (授業時間外の学習/ Assignments) 全体を良く復習しておくこと 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) まとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 全体を良く復習しておくこと 

受講者のニーズにより,またゲストスピーカーを適時織り込むなどの関係により,設定された授業計画の変更もありうる。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

テスト  80%  主要な知識を正確に理解しているか,また福祉と人権にかんして自分の意見を明確にもっているか。 
ミニレポート・コメントペーパー  20%  授業のなかで取り上げられた最低限のキーワードを理解したか。いかに問題意識をもって考えたか。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
145 24.8 28.3 22.8 13.1 11.0 0.0 2.4

<テキスト/Textbook>

木原活信  『社会福祉と人権』 (ミネルヴァ書房)

 

<参考文献/Reference Book>

  その都度,紹介する。 

 

授業のなかで紹介する

<参照URL/URL>

木原ホームページ 
 
木原公式ブログ 
 

<備考/Remarks>

テストとは別にレポートの課題を与えることがある(未定)。授業のなかで中間テストを実施することがある(未定)。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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