シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2018年度

10407110 

○国際経済2
International Economics 2
2単位/Unit  春学期/Spring  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  田中 靖人

<概要/Course Content Summary>

まず,この授業および「国際経済1」は理論的な内容が中心であることをご承知いただきたい。グローバル化経済における多国籍企業の展開,諸外国とのFTA,EPA,TPP交渉における日本政府の戦略,中国経済の発展と日本企業の進むべき道,などの問題は他の所で学んでいただきたい。理論とは言っても初級ミクロ,初級マクロの基本的な部分を理解していれば十分である。 
 
わが国は昔から「加工貿易国」と言われてきたように狭い国土に多くの人が住み,しかも資源をあまり持たず主に工業製品を輸出して鉱物資源や農作物を輸入するという貿易によって今日の経済的繁栄を築いてきた。また最近のガットやWTO,TPPでの貿易交渉に見られるように,諸外国から農業その他の分野で一層の市場開放を迫られている。このようにわが国経済はますます国際関係を抜きにしては考えられなくなってきている。 
 
国際経済学は国際貿易論と国際金融論からなる。国際貿易論ではどのような国がなぜいかなる財を輸出し輸入するのか,貿易によって誰がどのような利益を得るのか,関税などの貿易政策はどのような効果を持つか,などの問題を考える。一方国際金融論では,国際収支とその不均衡の調整,為替レートの決定と変動,国際的な金融制度,国際経済におけるマクロ経済政策(金融・財政政策)の効果などの問題が取り扱われる。 
 
この授業「国際経済2」では国際金融論の内,国際収支,為替レート,マクロ経済政策などいわゆる国際マクロ経済学の基本的な部分を中心に解説する。「国際経済1」では国際貿易論の問題を扱う。なるべく数式は使わず図を用いて解説するように努める(一部単純な計算がある)。「初級マクロ経済学」(国民所得の定義,乗数,IS-LM分析)の知識を用いるが,必要に応じて復習する。 
 
「国際経済1」と「国際経済2」は,用いるテキストは共通であるが内容は独立しており別々に履修することができる。一方のみの履修も可能である。

<到達目標/Goals,Aims>

マーシャル・ラーナー条件,財政政策,金融政策のIS-LM分析(図および初歩的な計算による分析)などを十分に理解できるようにしたい。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 国際収支 - 経常収支  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章1-4節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 国際収支 - 資本収支  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章4,5節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 変動相場制と為替レート  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章6節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) マーシャル・ラーナー条件  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章6節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 資本移動のメカニズム  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章6節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 開放経済における乗数  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章7節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 開放経済のIS-LM分析 (変動相場制)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章8節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 二国モデル  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章9節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 資本移動の不完全性とBP曲線  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章10節 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 資本移動の不完全性とBP曲線を用いたIS-LM分析  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章10節 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 開放経済のIS-LM分析 - 固定相場制  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章11節 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 流動性のわな  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章12節 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 購買力平価,オーバーシューティングモデル  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト1章13-14節 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 授業内評価  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 総括  (授業時間外の学習/ Assignments)  

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

期末筆記試験  100%  図と簡単な計算を使った説明,および正確な言葉の理解。 

期末試験は記述式の予定である。追試験の受験資格は共通ルールに従う。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
164 2.4 5.5 10.4 43.3 38.4 0.0 0.9

<テキスト/Textbook>

  拙著「国際経済学」(大学で印刷,生協書籍部で販売)を使用する。「国際経済1」と「国際経済2」のテキストは共通である。「国際経済2」では第1章を扱う。 
 
テキストの他に内容を補足するプリントを必要なときに3~4回,合計5~6ページ程度配る予定にしている。配布したプリントも試験範囲に含む。 

 

テキストのpdfファイルを同志社大学オープンコースウェアに載せる。

<参考文献/Reference Book>

テキストに記載している。

<参照URL/URL>

http://yatanaka.doshisha.ac.jp/ 
 
 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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