シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2018年度

10407109 

△国際経済1
International Economics 1
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  田中 靖人

<概要/Course Content Summary>

まず,この授業および「国際経済2」は理論的な内容が中心であることをご承知いただきたい。グローバル化経済における多国籍企業の展開,諸外国とのFTA,EPA,TPP交渉における日本政府の戦略,中国経済の発展と日本企業の進むべき道,などの問題は他の所で学んでいただきたい。理論とは言っても初級ミクロ,初級マクロの基本的な部分を理解していれば十分である。 
 
わが国は昔から「加工貿易国」と言われてきたように狭い国土に多くの人が住み,しかも資源をあまり持たず主に工業製品を輸出して鉱物資源や農作物を輸入するという貿易によって今日の経済的繁栄を築いてきた。また最近のガットやWTO,TPPでの貿易交渉に見られるように,諸外国から農業その他の分野で一層の市場開放を迫られている。このようにわが国経済はますます国際関係を抜きにしては考えられなくなってきている。 
 
国際経済学は国際貿易論と国際金融論からなる。国際貿易論ではどのような国がなぜいかなる財を輸出し輸入するのか,貿易によって誰がどのような利益を得るのか,関税などの貿易政策はどのような効果を持つか,などの問題を考える。一方国際金融論では,国際収支とその不均衡の調整,為替レートの決定と変動,国際的な金融制度,国際経済におけるマクロ経済政策(金融・財政政策)の効果などの問題が取り扱われる。 
 
この授業「国際経済1」では国際貿易論の問題を扱い,「国際経済2」においては国際金融論の内,国際収支,為替レート,マクロ経済政策などいわゆる国際マクロ経済学の基本的な部分を中心に解説する。なるべく数式は使わず図を用いて解説するように努める(一部単純な計算がある)。「初級ミクロ経済学」(特に無差別曲線と予算制約線を用いた消費者行動の分析)の知識を用いるが,必要に応じて復習する。 
 
「国際経済1」と「国際経済2」は,用いるテキストは共通であるが内容は独立しており別々に履修することができる。一方のみの履修も可能である。

<到達目標/Goals,Aims>

関税の部分均衡分析,一般均衡分析など主に図を使った議論やリカードモデルの計算などを十分に理解できるようにしたい。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 生産可能性曲線と比較優位  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト2章1―4節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 輸入需要・輸出供給と国際均衡  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト2章5節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 貿易利益,経済成長と貿易  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト2章6ー7節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 貿易政策について,消費者余剰・生産者余剰  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト3章1,2節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 貿易政策の部分均衡分析  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト3章2節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 貿易政策の一般均衡分析  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト3章2節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 貿易政策の分析 - 大国の場合,最適関税  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト3章3-7節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 比較優位以外の貿易要因 - 不完全競争と貿易  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト4章 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) リカードモデル  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト5章1,2節 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 生産の特化と貿易  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト5章3節 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 不完全特化  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト5章4,5節 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 生産要素と貿易 - ヘクシャー・オリーンモデル  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト6章1,2節 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) ストルパー・サミュエルソンの定理  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト6章1,2,3節 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) リプチンスキーの定理,レオンチェフパラドックス  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト6章1,2,3節 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 特殊要素モデル,国際的な要素移動について  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト6章4,5節 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

期末筆記試験  100%  図と簡単な計算を使った説明,および正確な言葉の理解。 

期末試験は記述式の予定である。追試験の受験資格は共通ルールに従う。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
587 5.1 7.5 17.4 41.1 29.0 0.0 1.2

<テキスト/Textbook>

  拙著「国際経済学」(大学で印刷,生協書籍部で販売)を使用する。テキストは「国際経済1」「国際経済2」共通である。「国際経済1」では第2章以降を扱う。 
 
内容を補足するプリントを配るかもしれない。授業で扱えばプリントも試験範囲に含む。 

 

テキストのpdfファイルを同志社大学オープンコースウェアに載せる。

<参考文献/Reference Book>

テキストに記載している。

<参照URL/URL>

http://yatanaka.doshisha.ac.jp/ 
 
 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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