シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2015年度

3B5351 

○ワークショップの理論と技法
Theory and Practice of Workshop
2単位/Unit  春学期/Spring  烏丸/Karasuma  講義形式

  谷口 知弘

<概要/Course Content Summary>

 様々な問題や不安を抱える地域社会にあって,問題解決や未来創造において市民,行政,企業などの多様な主体による協働の取り組みが効果を上げており,このプロセスにおいてワークショップは欠かせない技法となっている。ワークショップは,地域まちづくりの現場にあっては合意形成を目的に用いられる場面が多いが,地域社会の持続的な問題解決のためには参加者間の相互作用による学習と関係形成の促進が重要度をより増してきていると考える。すなわち,ワークショップを用いた協働型の問題解決プロセスは地域のソーシャルキャピタルを醸成するプロセスとなり,自立的・継続的な問題解決活動に繋がるとの仮説を立てている。 
 そこで,本講義においては,協働型の問題解決や未来創造のプロセスについて理論を学ぶとともにワークショップを体験することで実践的技法を身につける。基本的なワークショップの技法としては次にあげる技法を体験しつつファシリテ—ションの技術や姿勢を修得する。 
 基本的なワークショップの技法:アイスブレイキング/KJ法/ブレーンストーミング/ファシリテーション・グラフィック/OST(オープン・スペース・テクノロジー)/ワールドカフェ/プロアクションカフェ等。

ワークショップ演習

<到達目標/Goals,Aims>

地域まちづくりやプロジェクト運営において,問題発見から解決に至るプロセスを効率的且つ創造的に運営するためのワークショップの技術を習得するとともに,問題状況に応じてワークショップを開発し運用する能力を身につける。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 第1回  (内容/ Contents) ガイダンス:講義の目的とプロセス 
→ワークショップ「トーキング・スティック」 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習:各自の活動における相互理解や合意形成に関わる課題整理 
(実施回/ Week) 第2回  (内容/ Contents) 問題解決プロセスとワークショップ 
→ワークショップ「アイスブレイキング」 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習:各自の活動における相互理解や合意形成に関わる課題整理 
(実施回/ Week) 第3回  (内容/ Contents) ワークショップの諸相:教育・まちづくり・アート・・・ 
→ワークショップ「ネイチャーゲーム」 
(授業時間外の学習/ Assignments) グループワークにおける課題整理 
(実施回/ Week) 第4回  (内容/ Contents) 技法1: グループワークとファシリテーション 
→ワークショップ「グループ・ディスカッション/KJ法」 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:グループワークにおける課題を検討しておく 
(実施回/ Week) 第5回  (内容/ Contents) 技法2:フィールド・サーベイ 
→ワークショップ「でまち再発見カメラ」発表と意見交換 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:「でまち再発見カメラ」の実践 
(実施回/ Week) 第6回  (内容/ Contents) 技法3:協働型まちづくり1「環境デザイン」 
→ワークショップ「まちづくりゲーム・街並みあわせ」 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習:各自の活動への活用検討 
(実施回/ Week) 第7回  (内容/ Contents) 技法4:協働型まちづくり2「環境学習」 
→ワークショップ「まちづくりゲーム・地域の環境を守る」 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習:各自の活動への活用検討 
(実施回/ Week) 第8回  (内容/ Contents) 技法5:創造的な会議づくりとファシリテーション・グラフィック1 
→ワークショップ「創造的な会議」 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習:各自の活動への活用検討 
(実施回/ Week) 第9回  (内容/ Contents) 技法5:創造的な会議づくりとファシリテーション・グラフィック2 
→ワークショップ「創造的な会議」 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習:各自の活動への活用検討 
(実施回/ Week) 第10回  (内容/ Contents) 技法5:創造的な会議づくりとファシリテーション・グラフィック3 
→ワークショップ「創造的な会議」 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習:各自の活動への活用検討 
(実施回/ Week) 第11回  (内容/ Contents) 技法6:創造的な会議づくりとワークショップの新しい手法 
→ワークショップ「ワールドカフェ」 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習:各自の活動への活用検討 
(実施回/ Week) 第12回  (内容/ Contents) 技法7:創造的な会議づくりとワークショップの新しい手法 
→ワークショップ「OST/プロアクションカフェ」 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習:ワークショップのプログラム作成 
(実施回/ Week) 第13回  (内容/ Contents) ワークショップのプログラム・デザインと実践:創造的な会議づくり1  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習:ワークショップのプログラム作成 
(実施回/ Week) 第14回  (内容/ Contents) ワークショップのプログラム・デザインと実践:創造的な会議づくり2  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習:各自の活動への活用検討 
(実施回/ Week) 第15回  (内容/ Contents) ワークショップの課題と可能性を探る 
→ワークショップ「ト-キング・スティック」再び 
(授業時間外の学習/ Assignments) 復習:各自の活動への活用検討 

ワークショップ実習を行うことから,受講人数により授業計画を変更する場合がある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,発表,グループ作業の成果等)  60%  授業への出席とワークショップでの積極性を評価する 
期末レポート試験・論文  40%  新しいワークショップのプログラム・デザインをレポートとして課し,提案の実現性と実用性に加え独創性を高く評価する 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A+ A B+ B C+ C F
14 7.1 57.1 21.4 0.0 0.0 7.1 7.1 0.0 3.5 *

<テキスト/Textbook>

  特に使用しない。 

 

<参考文献/Reference Book>

中野民夫  『ファシリテーション革命−参加型の場づくりの技法−(岩波アクティブ新書)』(岩波書店、2003年)
 

浅海義治,大戸 徹,中里京子 企画・編集  『参加のデザイン道具箱 PART2:プロセスデザイン-事例とワークブック-』(世田谷まちづくりセンター、1996年)
 

中野民夫  『ワークショップ-新しい学びと創造の場-』(岩波書店、2001)必要に応じ,上記に加えて適宜紹介する。 
 

<参照URL/URL>

コミュニティデザイン研究室 
谷口が代表をつとめるまちづくり事務所コミュニティデザイン研究室のFaceBook ページ。ワークショップに関連する活動を紹介している。 
 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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