<概要/Course Content Summary>
本演習では,文化史学とは何かを問い,文化史記述の具体例,研究発表の方法等について学び,そのうえで,受講者各自が,文化史学の本質とルールにのっとって,自ら選んだテーマについて実際にレポートを作成し,クラスで研究発表をしてもらう。 春学期は文化史研究の方法論をテキストに基づいて学習します。最初の6回の授業は堀井クラス,大谷クラス,中井クラス合同で,以下の計画に示すような内容の授業をおこなう。その後は,それぞれのクラスに分かれてテキストに基づいて発表・報告を中心に授業を進めていきます。 秋学期は,各クラスに分かれ,各自が関心のあるテーマを選び,自ら文献を探し,レポートを作成・報告し,議論をかさねることによって,文化史学研究の方法を学びます。
太陽を射るヘラクレス(ブローデル作)
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<到達目標/Goals,Aims>
この演習は基礎演習での研究を発展させ,同時に文化史とは何か,文化史研究に必要な方法論とは何かについても考察してもらいます。その結果,専門課程に入ったときに要求されるスキルと文化史研究に求められる考え方と知識を習得することができるようになります。
<授業計画/Schedule>
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
(1)西洋文化史演習の入門(合同クラス) 合同授業のスケジュール と内容の説明
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(授業時間外の学習/ Assignments)
基礎演習で関心を持った分野の文献を読んで来ること/12時間
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(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
(2)個別クラスでの研究指導 個別クラスのスケジュール と演習の内容説明
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(授業時間外の学習/ Assignments)
個別クラスの春学期の予定と秋学期に向けての研究課題や研究指導の方針を説明します。
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(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
(3~4)西洋文化史研究の 方法Ⅰ -西洋文化史研究における 史料と歴史観- (合同クラス,堀井担当) (2回) 1 ムスリムの歴史観 2 中世アラブの歴史叙述
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(授業時間外の学習/ Assignments)
復習と課題研究/各2時間
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(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
(5~6)西洋文化史研究の 方法Ⅱ -西洋文化史研究における 時代・地域・社会- (合同クラス,大谷担当) (2回) 1 時代と歴史叙述 2 中心と周辺,排除と包摂 -今日の西洋史-
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(授業時間外の学習/ Assignments)
復習と課題研究/各2時間
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(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
(7~8)西洋文化史研究の 方法Ⅲ -西洋文化史研究における 方法- (合同クラス,中井担当) (2回) 1 レポートの作成 −構成・注・参考文献– 2 文化史情報の収集と管理 –文献検索とITカードの作成−
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(授業時間外の学習/ Assignments)
レポート作成とメール添付による提出/各2時間
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(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
(9~14)グループ研究 (各クラス別授業)(6回) 1 テキストの解読と報告 2 文化史の方法論上の問題についての討論
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(授業時間外の学習/ Assignments)
報告者はテキストの分担分を解読・報告。 報告者以外の受講生はテキストを事前に読んでくること/各2時間
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(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
(15)(各クラス別授業) 1 総括と反省 2 秋学期の予定と課題
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(授業時間外の学習/ Assignments)
夏期休暇中に参考文献表の作成と内容要約。
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なお,履修者の人数等の都合により,以上の授業計画は変更することがある。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点
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30%
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(1)出席を重視する。特別の事情がないかぎり,全授業回数の2/3以上出席すること。(2)研究発表,授業中の質疑や議論への参加度などを評価する。
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レポート
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30%
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必要に応じてレポートを課す他,研究発表をした後に,それに関するレポートの提出を求める。
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発表
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40%
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課題に沿ってどのように資料や文献を調べ,その結果を分かりやすく発表できたかを評価する。
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授業への参加の度合いと,積極的な発言,緻密な学習,自分の意見を説得的にプレゼンテーションできる能力を評価します。
<テキスト/Textbook>
樺山 紘一(編著) 『新・現代歴史学の名著(中公新書)-普遍から多様へ-』 (中央公論社、2010年)
生協
ISBN:978-4-12-102050-5
ポストモダニズムとポストモダニズム以降の西洋史研究の潮流を知ることができます。
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<参考文献/Reference Book>
クラスで必要に応じて,その都度指示する。
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