<概要/Course Content Summary>
地域社会は人間関係の希薄化が進む中で,防犯・防災・環境問題・少子高齢化・交通・景観など多様な問題に直面している。このような一般的に語られる状況に加え,地域社会にはその歴史や風土と社会状況が絡み合い個別の問題状況が発生している。ソーシャル・イノベーターには,机上で得られる「知識」だけでは見えない地域の問題を発見し解決する能力が求められる。問題を見つけるには,まず地域に入り住民と交流することが必要であり,交流を楽しむことが大切である。 そこで,各自設定したフィールドの各種団体や市民活動団体,NPO 法人,商店街等の人々と交流することから始め,住民との関係づくりを体験的に学びつつ地域の活動を記録・支援し,地域の問題を発見する。 対象とするフィールドは,次の4つを想定しているが,自由に設定いただくこともできる。 ①嵯峨・嵐山地域をフィールドに,シビックプライドを醸成する実験的活動から暮らしと観光の共生を考える(協働先:嵯峨嵐山おもてなしビジョン推進協議会)。 ②京町家が残る京都の中心市街地をフィールドに,地域コミュニティと海外アーティストの交流活動から持続可能なまちづくりや町家保全活用を考える(協働先:京都市景観・まちづくりセンター)。 ③京極小学校区・出町商店街界隈(上京区)をフィールドに,地域社会のソーシャル・キャピタル醸成を促す手法として地域メディアの可能性を探る(協働先:出町商店街振興組合,京極住民福祉連合会,出町まちかど放送局)。 ④待賢小学校区(上京区)をフィールドに,高齢者支援活動など地域課題の解決をはかるソーシャルビジネスの実験的取組みを試みる(協働先:待賢まちづくり委員会,京都地域包括ケア推進機構)。 ⑤旧伏見市界隈(伏見区,伏見桃山・中書島地域)をフィールドに,7つの商店街連携によるエリアマネジメント及びブランド構築についてプロセスを企画し試行する。(協働先:伏見地域商業ビジョン策定委員会,伏見大手筋商店街振興組合,納屋町商店街振興組合,竜馬通り商店街振興組合,伏見風呂屋町商店街振興組合,油掛商店会,中書島柳町繁栄会,中書島繁栄会,京都造形芸術大学,京都商工会議所,京都市産業観光局)。
<到達目標/Goals,Aims>
地域活動に取り組む人々と交流・協働する態度や姿勢を体得する。 地域の問題を発見する洞察力を身につけ,具体的解決の方策を企画・実施する力を養成する。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第1回
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(内容/ Contents)
オリエンテーション:本講義の目的とプロセス/フィールドの紹介
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(授業時間外の学習/ Assignments)
問題意識の整理
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(実施回/ Week)
第2回
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(内容/ Contents)
活動テーマ及びフィールドの検討1
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(授業時間外の学習/ Assignments)
活動テーマの検討
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(実施回/ Week)
第3回
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(内容/ Contents)
活動テーマ及びフィールドの検討2
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(授業時間外の学習/ Assignments)
フィールドの検討
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(実施回/ Week)
第4回~ 第10回
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(内容/ Contents)
協働型アクティビティの企画・実施・評価
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(授業時間外の学習/ Assignments)
フィールドワーク
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(実施回/ Week)
第11回~ 第14回
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(内容/ Contents)
実践と理論・政策の架橋
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(授業時間外の学習/ Assignments)
文献調査
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(実施回/ Week)
第15回
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(内容/ Contents)
発表:地域の問題および解決案の発表+地域・協働先からの評価及び自己評価
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(授業時間外の学習/ Assignments)
各自の活動への活用検討
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<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)
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50%
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講義への出席,地域活動への参加など,積極性を評価する
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期末レポート試験・論文
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50%
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地域活動の記録と地域の問題発見をレポートとして課し,記録・記述の工夫と問題発見の洞察力を評価する
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<成績評価結果/Results of assessment>
成績評価の見方について/Notes for assessment
登録者数 3名 成績評価結果は公表されていません。
<参照URL/URL>
コミュニティデザイン研究室
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谷口が代表をつとめるまちづくり事務所コミュニティデザイン研究室のFaceBookページ。テーマ,フィールドに関連する活動を紹介している。
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<備考/Remarks>
春学期の”B8278-000 地域インターンシップ (持続可能な地域社会をデザインする) ”を履修していることが望ましい。 第2回以降の時間割は固定しない。掲示を確認するとともに担当者と連絡を取り合うこと。 (谷口メールアドレス:taniguchi@co-design.info) 参加人数,協働先の都合や進行状況などにより授業計画を変更する場合がある。
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