シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2012年度

3B8259 

△企業倫理・社会的責任研究
Study on Corporate Ethics and Social Responsibility
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義形式

  明致 親吾

<概要/Course Content Summary>

グローバル化や多様化,環境破壊や不祥事の多発など,企業を取り巻く経営環境が大きく変化する今日,本授業ではあらためて企業のあり方を問い直します。グローバルビジネスにおける鉄則とも言える「公正な競争」を目指す経営を「CSR(Corporate Social Responsibility)」の視点で捉えて,「企業倫理」,「コンプライアンス」,「社会的責任」について考察します。また企業が持続的な発展と企業価値の創造に欠かせない,ステークホルダーとの信頼の構築について論じ,今後の経営のあるべき姿を模索します。 
授業は対話やディスカッション,発表を取り入れた講義形式で進めます。そのために数回の事前準備をお願いします。場合によっては時間外にグループでのワークショップをお願いすることがあります。

<到達目標/Goals,Aims>

現在または将来の企業の構成員として,あるべき企業経営を習得しグローバル社会に通用する考え方と行動力を身につける。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 第1回  (内容/ Contents) <本講座の概要と到達目標の共有> 
・今日の企業経営に強く求められる「企業倫理と社会的責任」について,本講座の概要を説明する。 
・対話やディスカッション,発表などを取り入れた進め方を説明し,本講座の到達目標と受講者の到達目標との共有を図る。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <事前準備> 
・シラバスを参考に受講者自身の到達目標を設定し,授業への期待や要望と共にレポートとして提出 
(実施回/ Week) 第2回  (内容/ Contents) <時代認識と企業のあり方> 
・経営環境の変化を認識し,企業としてどうあるべきかを論じる。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・企業を取り巻く経営環境の変化について 
・テキストP2~7通読 
(実施回/ Week) 第3回  (内容/ Contents) <企業の社会的責任(CSR)> 
・CSRの持つ意味と,企業倫理・コンプライアンスとの関係性を考察する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・CSRについて 
(実施回/ Week) 第4回  (内容/ Contents) <経営の精神> 
・経営のよりどころとなる企業理念や経営哲学の重要性と必要性について企業の事例を交えて論じる。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・テキストP8~18通読 
(実施回/ Week) 第5回  (内容/ Contents) <企業倫理とコンプライアンス> 
・不正がおきる背景を探り,倫理的価値観と法令遵守の両面からコンプライアンスについて論じる。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・テキストP19~51通読 
(実施回/ Week) 第6回  (内容/ Contents) <企業の不祥事と関係法> 
・不祥事の事例から,海外を含めて企業に関係する法律を概括し,リスクマネジメント策を考察する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・テキストP93~99,106~115通読 
(実施回/ Week) 第7回  (内容/ Contents) <コーポレートガバナンス> 
・「会社は誰のものか」を論じ,企業統治,経営管理はどうあるべきかについて考察する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習・事前準備> 
・テキストP128~145通読 
・「会社は誰のものか」についての自説のまとめ 
(実施回/ Week) 第8回  (内容/ Contents) <信頼を築く経営> 
・CSRを「企業の社会的信頼」と捉えて,ステークホルダーとの信頼を築く経営について論じる。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・ステークホルダーについて 
(実施回/ Week) 第9回  (内容/ Contents) <演習:CSRレポートを読み解く> 
・企業が発行するCSRレポートから「CSR」の実態を理解し,ステークホルダーの立場からレポートを論評する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <事前準備> 
・CSRレポートの通読と,論評の論点のまとめ 
(実施回/ Week) 第10回  (内容/ Contents) <社会との信頼の構築> 
・グローバルに存在する社会課題に対して,解決策の事業化や,地域社会への貢献など,社会との信頼の構築について論じる。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・テキストP62~80,99~102通読 
(実施回/ Week) 第11回  (内容/ Contents) <社員との信頼の構築> 
・「人権」や「働きがい・生きがい」の視点で,重要な経営資産である社員との信頼について論じる。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・テキストP81~92通読 
(実施回/ Week) 第12回  (内容/ Contents) <顧客・取引先との信頼の構築> 
・「価値の共有(バリューチェーン)」を前提とした顧客および取引先との信頼の構築について論じる。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・テキストP115~120通読 
(実施回/ Week) 第13回  (内容/ Contents) <株主との信頼の構築> 
・株主との対話(IR)の実例から,企業と株主のあり方を考察する。社会的責任投資(SRI)についても言及する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・テキストP146~149通読 
(実施回/ Week) 第14回  (内容/ Contents) <営利と非営利> 
・社会課題への取り組みの組織形態を考察し,課題解決に有効な社会事業のあり方を論じる。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <予習> 
・テキストP120~127通読 
(実施回/ Week) 第15回  (内容/ Contents) <総論> 
・持続的な発展と企業価値の創造を目指す企業として,目指すべき経営について総括する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) <事前準備> 
・期末レポートの内容を固めるため,レポートの骨子・要旨を用意 

*初回授業での<到達目標の共有>を受けて,大枠を超えない範囲で授業計画を軌道修正することがあります。 
*演習やディスカッション,発表については,受講者数によって臨機応変にチーム編成します。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  30%  ・授業での発言回数と内容 
・討議での積極性と内容 
・事前準備,提出の有無・内容 
期末レポート  70%  ・課題に対しての『内容』40% 
・『論理性』30% 
・『独自性』30% 

<テキスト/Textbook>

菱山隆二  『倫理・コンプライアンスとCSR』【第二版】  ((株)経済法令研究所、2009年)

 

 

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