シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2012年度

184195-075 

○学際科目1-75 (国際政治と一神教)
Interdisciplinary Courses 1-75 -International Politics and Monotheistic Religion-
2単位/Unit  春学期/Spring  今出川/Imadegawa  講義形式

  小原 克博 内藤 正典 村田 晃嗣

<概要/Course Content Summary>

 本講義では,国際政治と一神教の関係を,宗教学,政治学,地域研究などの学際的視点から考察し,その歴史的背景や今後の課題について理解を深めていくことを目的とする。 
 20世紀の終わり頃まで,国際政治を分析する際に,宗教に関する知識が決定的な役割を果たすことはなかった。しかし,1979年のイラン・イスラーム革命,冷戦の終焉とそれに続く地域紛争の勃発,そして,2011年の9.11同時多発テロ事件を経ていく中で,宗教が国際政治や国際紛争の舞台に頻繁に登場するようになる。世界の各地域には,多様な宗教運動が存在するが,本講義では,現在の国際政治を理解する上で欠くことのできなグローバル・アクターとしての一神教に注目する。ここで言う一神教とは,ユダヤ教・キリスト教・イスラームを指すが,それぞれが単独で地域政治との緊張関係を引き起こしている場合もあれば,それらが複合的に関係しあって,国際政治に影響を及ぼしている場合もある。 
 地域を限定すれば,宗教の役割が減退する,いわゆる世俗化の進行を認めることができるが,世界全体では,むしろ宗教の影響力が増大しており,21世紀の国際政治や安全保障を考える際には,宗教的要素を無視することができない。また,キリスト教徒とムスリムと合わせると,世界人口の半数以上を占めることになり,人口比的にも大きな存在感を有している。 
 本講義では,アメリカ,ヨーロッパ,中東などに焦点を当てながら,国際政治と一神教の実像を明らかにしていくと共に,国際社会における平和構築,多文化共生社会の実現のための提言も行っていく。また,日本社会もこうした課題と無関係ではないことを知るために,適宜,日本の近現代史における政教関係にも言及する。

<到達目標/Goals,Aims>

学生が,国際政治と一神教の関係を,宗教学,政治学,地域研究などの学際的視点から考察し,その歴史的背景や今後の課題について理解を深めていくことを目的とする。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 導入  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 世界は世俗化しているのか ── 一神教と国際安全保障(小原)  (授業時間外の学習/ Assignments) 学習内容のポイントをまとめ,必要に応じて,参考文献を読む。以下同様。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 政治と宗教の関係 ── 神権政治からリベラル・デモクラシーまで(小原)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 政教分離,宗教の自由をめぐる国際的な論争(小原)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 総括・評価(1)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) アメリカ政治と宗教右派(村田)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ネオコンの台頭(村田)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) オバマのアメリカ(村田)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 総括・評価(2)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) イスラームは,なぜ敵とされたのか?(内藤)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) ヨーロッパとイスラーム(内藤)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) イスラームは,これからの世界とどう向き合うのか(内藤)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 総括・評価(3)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 総合討議(1)  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 総合討議(2)  (授業時間外の学習/ Assignments)  

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席)  25%   
中間試験  75%  中間試験 各回 25% 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
41 29.3 29.3 12.2 7.3 22.0 0.0 2.4 *

<参考文献/Reference Book>

小原 克博  『宗教のポリティクス-日本社会と一神教世界の邂逅-』(晃洋書房、2010)ISBN:4771021651 
 

内藤 正典  『イスラムの怒り』(集英社、2009)ISBN:4087204936 
 

村田晃嗣  『レーガン-いかにして「アメリカの偶像」となったか-』(中央公論新社、2011)ISBN:4121021401 
 

<参照URL/URL>

同志社大学 一神教学際研究センター(CISMOR) 
国際政治と一神教に関連した公開講演会等を開催している。 
 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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