シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2012年度

160030-005 

○電気回路学Ⅱ-5
-5
3単位/Unit  春学期/Spring  京田辺/Kyotanabe  講義形式

  戸田 裕之

<概要/Course Content Summary>

電気回路学は電気磁気学と並んで電気工学,電子工学の基礎理論である。正弦波(交流)の電圧または電流が定常的に加わっている場合の電気回路内の電圧と電流の状態を複素記号法を用いて解析する方法を学ぶ。将来,研究者や技術者として基礎研究,応用研究,開発研究を行うに際し,理論を自在に活用し問題を解決できる十分な実力を涵養することを目標としている。 

<到達目標/Goals,Aims>

〔授業のねらいと評価〕 本講義の目標は,知識の集積ではなく,基礎理論の理解とその自在な活用力を身につけることである。週2講時の講義時間のうち約半分が,理解を補う講義を含む演習の時間である。演習を通して理論の理解と応用能力の涵養を行うのが,この講義の特色である。演習の実施方法と内容,時間配分は,講義の進度,受講者の理解度に応じて講義内に組み込まれる。授業計画の2講時分が1週間の授業内容を示し,そのうちの1講時分の時間がほぼ演習時間に相当する。例えば,毎講時に講義と演習を実施する場合,週2講時のうち1講時分で講義を行い,他1講時分は演習のみを実施する場合,または,これらの併用組み合わせで実施する場合等の方法で講義と演習を進めて行く。講義内容の配列は,講義の第1講時に説明する。(配列は学科または担当者によって異なる場合がある。また電気回路学Ⅰ,Ⅱの内容は電気基礎実験Ⅰ,Ⅱおよび電気計測Ⅰ,Ⅱの内容と密接に関連し,相互に補い,基礎理論を確実に理解できる様に配慮している。 
 
<到達目標> 
 
・講義を通して,電気回路学の基礎理論が理解できるようになる。  
・演習を通して,電気回路学の基礎理論を自在に活用できるようになる。  
・将来,研究者や技術者として電気回路に関連した開発や研究を行うに際し,理論を自在に活用し問題を解決できる十分な実力が養われる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 4~6講時分  (内容/ Contents) 回路解析の基礎(第4,5章):共振回路とフェーザの軌跡,実用並列共振回路,回路素子の損失とQ値,相互インダクタンスを含む回路,結合回路,変圧器  (授業時間外の学習/ Assignments) 種々の回路への回路解析の基礎の適用 
(実施回/ Week) 4~6講時分  (内容/ Contents) 回路解析の研究(第4,5章):回路解析に関する諸定理,種々の回路の解析,周波数応答と軌跡図  (授業時間外の学習/ Assignments) 種々の回路への回路解析の適用 
(実施回/ Week) 4~6講時分  (内容/ Contents) ひずみ波交流とフーリエ級数(第6章):非正弦周期波とフーリエ級数の展開,調波成分による波形の合成,フーリエ級数展開と波級数の性質,フーリエ級数の展開と回路解析,複合波の実効値,雑音波形の実効値,複素数によるフーリエ級数の展開,フーリエ級数とフーリエ変換,フーリエ変換と回路解析,デルタ関数,周波数応答,数値解析  (授業時間外の学習/ Assignments) 種々の波形のフーリエ級数展開 
(実施回/ Week) 4~6講時分  (内容/ Contents) 1端子対回路網の解析と構成(第7章):駆動点関数,リアクタンス回路網の駆動点関数,リアクタンス関数とリアクタンス定理,リアクタンス関数の周波数特性Fosterの第1回路と第2回路(部分分数展開による回路網の構成),Cauerの第1回路と第2回路(連分数展開による回路網の構成),逆回路と双対回路,定抵抗回路,CR回路網,RL回路網  (授業時間外の学習/ Assignments) 種々の1端子対回路網の合成とその性質 
(実施回/ Week) 4~6講時分  (内容/ Contents) 2端子対回路網(第8章):2端子回路網における入出力端子の電圧,電流の関係,アドミタンス・パラメータとインピーダンス・パラメータ,H・パラメータ,G・パラメータ,4端子定数,種々の回路網の定数  (授業時間外の学習/ Assignments) 種々の回路の2端子パラメータ表現 
(実施回/ Week) 4~6講時分  (内容/ Contents) 多相交流(第9章):多相交流方式,対称3相交流,対称3交流回路の解析,非対称3相交流回路の解析,多相交流の電力,座標変換法  (授業時間外の学習/ Assignments) 種々の多相交流回路の解析 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(演習(小テスト),レポート,質疑応答など)    特記事項を参照 電気工学および電子工学の分野における専門家として必要不可欠な基礎理論の理解度および応用力の修得度について評価する。講義と演習には全出席を前提としている。演習成績と学期末試験の評価については下記の特記事項を参照。 
期末筆記試験    特記事項を参照 学期末において履修した全範囲にわたって,最終的に到達できた基礎理論の理解度と応用力の修得度を確認するために実施する。最終成績は演習と期末筆記試験を総合して評価する。下記の特記事項を参照。 
特記事項    週2講時分の内容と時間配分は,講義が1講時分,演習(試験形式の小テスト)等が1講時分である。毎回講義と演習の両方を実施する方法もある。演習成績と期末試験成績を単純に平均し評価する方法もあるが,演習や期末試験の難易度に応じて荷重平均を行うのが普通である。演習成績についても学期の当初から学期末にかけての内容の重要性や難易度は同じではないので,これらを考慮して加重評価も行われる。成績評価の詳細は学生の理解度,講義の方法,演習回数に対応して行なう。レポートの内容,質疑応答なども評価の対象となる。 

<テキスト/Textbook>

大谷・雨谷・藤田 共著  『電気回路学』 (昭晃堂)

 

<参考文献/Reference Book>

大下眞二郎  『電気回路演習(上,下)』(共立出版、1979)
 

尾崎弘  『大学課程電気回路(2)』第3版 (オーム社、2006)
 

演習問題がよい

 

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