シラバス・講義概要

2007年度

37266 ○競争政策法 4単位 春学期 今出川

瀬領 真悟

<概要>

市場経済をとる諸国では,効率性達成や革新の誘因付与のため競争(維持)政策が必須のものです。競争政策は消費生活や経済構造や経済発展に対しても大きな影響を持ちうるものです。競争政策及びそれに係わる法は,企業間取引や消費者取引とも密接かつ多様な関わりを持つこともあります。本講義では,競争政策を体現した法として「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下独禁法又は独占禁止法と略称)を取り上げ,冒頭に述べたように経済活動や各種取引に関連する競争(秩序維持)政策に関する法制度を概観します。

授業は担当者が講義を行う形式をとります。テキストは川浜他「ベーシック経済法」(第2版)(有斐閣)を使用しますが,必要に応じてプリントを配布します。新聞記事等にも注意して目を通して下さい。なお,2005年に課徴金制度や違反事件処理手続など大幅な法改正がありましたので,教科書や六法を利用する際は,最近のものを参照して下さい。

 

<授業計画>

授業スケジュール・内容等の計画は以下の通りです。

1 経済法・独占禁止法とは
 (1)市場経済体制・競争と独禁法
 (2)独禁法の目的・構成・執行手段概論
2 企業結合規制
 (1)企業結合の規制の目的と意義
 (2)企業結合規制における違法判断基準についての諸問題
 (3)市場集中規制類型
 (4)一般集中規制類型
 (5)企業結合規制の手続・措置に関する特殊問題
 (6)独占的状態の規制
3 カルテルの規制
 (1)不当な取引制限の禁止
 (2)事業者団体の規制
 (3)カルテルの容認(適用除外)
 (4)カルテル規制における法執行上の特殊問題(排除措置,課徴金制度等)
4 私的独占規制
5 不公正な取引方法の規制
 (1)総論
 (2)各行為類型(共同・単独の取引拒絶,不当廉売,差別対価,抱き合わせ販売,排他条件付取引,再販売価格維
    持行為,拘束条件付取引,優越的地位の濫用,景表法・下請法等)
6 国際取引と独禁法
7 知的財産・規制産業と独禁法

 

<成績評価基準>

期末筆記試験100% 
特記事項 各期末の試験でほぼ100%の評価を行う予定ですが,受講生の理解度を確認するために小テストを数回行うことができればと考えています。各期末試験の成績内容によって小テストを加点する可能性もあります。

 

<成績評価結果>  成績評価の見方について

37266    競争政策法

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
212 3.8 17.5 17.0 42.9 18.9 0.0 1.4

 

<テキスト>

川浜他 『ベーシック経済法』 第2版 (有斐閣)

 

<参考文献>

講義冒頭及び講義中に指示します。

 

 

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